凸版印刷とTIS、自動運転車両内でXR技術活用した対話型遠隔観光案内 バーチャルキャラクターを起用

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2020/10/16 07:00

 凸版印刷とTISは、2020年10月23日より万博記念公園(大阪府吹田市)で実施される自動運転車両を活用した次世代モビリティサービス実証に参画。同実証において、2019年3月から提供している遠隔コミュニケーションサービス「TeleAttend(テレアテンド)」を活用して、乗客に対しバーチャルキャラクターがリアルタイムで、会話や動きをともなったガイドを行う対話型の新たな移動体験型サービスを提供する。

 TeleAttendは、遠隔コミュニケーションやリアル空間とバーチャル空間が融合したアクティビティを可能にするサービス。XR(AR/VR)技術を活用することで、物理的に遠く離れた別の場所にいる相手と同じ空間を共有しているような体験を提供する。これまでは、屋内での遠隔コミュニケーションを対象としてきたが、今回の実証において新たに位置情報連携機能を追加することで、屋外での遠隔コミュニケーションへの対応も可能になった。

遠隔観光案内のイメージ(概要図) と バーチャルガイドキャラクター「小石川 彩」 (EXPOイメージコスチュームバージョン)

遠隔観光案内のイメージ(概要図) と
バーチャルガイドキャラクター「小石川 彩」(EXPOイメージコスチュームバージョン)

 同実証では、凸版印刷オリジナルバーチャルキャラクターである「小石川 彩(こいしかわ あや)」を自動運転車両に搭載されるパナソニックが開発中の透明ディスプレイに登場させて遠隔操作することで、車内にガイドがいなくても双方向で対話を楽しみながら、「EXPO'70万博パビリオン跡地」の紹介を行う。乗客は、ディスプレイ越しに透過して見える公園の風景と同キャラクターによるガイダンス映像を重ねて見ることができる。これにより、景色を楽しみながら、リアルタイムでEXPO'70パビリオン跡地の歴史や文化を学ぶ新たな移動体験が可能になるという。

次世代モビリティサービス実証「EXPO オートライド&ガイド」概要

走行ルート

「パビリオンルート」と「日本庭園ルート」の2ルートがあり、TeleAttend体験はパビリオンルートのみ。同ルートでは、EXPO'70万博パビリオン跡地を巡りながら、2025年万博の未来も垣間見られるタイムマシン型エデュテイメントモビリティルートを担当する。対話型アバターにより、50年間の進歩と調和の変遷を体験することができる。

開催日程

  • 10月23日(金) 24日(土) 25日(日) 26日(月)   
  • 11月13日(金) 14日(土) 15日(日) 16日(月)

乗車時間

約20分

乗車方法

実施各日に同日分の整理券を配布予定

 今後両社は、観光施設の観光ガイドや工場見学の案内、ショールーム、教育などさまざまな分野へのXRを活用した誘致施策の提供を広げていくとのこと。また、2025年大阪・関西万博やIRでのバーチャルな観光体験の実装や、TeleAttendのシステムを活用した遠隔就労など、目的や利用シーンに合わせてサービスラインアップや機能を充実させていく予定だという。