凸版印刷、空中タッチディスプレイの視野角拡大と空中映像の明瞭度を改善した次世代モデル開発

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2021/09/21 05:00

 凸版印刷は、非接触で操作可能なタッチパネルのニーズに応える独自の空中タッチディスプレイを2020年10月に開発し、本格提供開始に向けて有用性の検証を進めている。今回、視野角の大幅な拡大と空中映像の明瞭度を改善した次世代モデルを開発し、2022年8月竣工予定の複合施設「東京ミッドタウン八重洲」に採用され、オフィスフロア各階のエレベーターホールに設置される。

 空中タッチディスプレイ改良モデルの特徴は、次のとおり。

空中映像視認範囲の200%拡大

 前モデル同様に左右方向各15度ずつの視野角は維持したまま、上下方向を30度ずつに倍増。これにより、エレベーターホールなど実際の活用シーンでは、身長の高い人から子どもまで幅広い層が快適に空中映像を視認できるようになった。

解像感、明瞭度の大幅改善

 同社独自の新方式光学設計技術により、空中映像の解像感と明瞭度を大幅に改善。これにより、明るい環境での視認性が向上、精細な映像もはっきりと視認でき、利用者がより快適に操作できるようになった。

消費電力を50%低減

 新方式による光学設計を採用したことで光の利用効率が大幅に改善し、消費電力が従来モデルと比べて約50%に低減。また、これにより機器からの発熱量も低減されるため、放熱経路の確保など組み込み時の設計上の制約が緩和され、設備のデザインの自由度が高まるという。

 同社はウィズコロナ時代を見据え、オフィスビルを始めとするさまざまな施設や装置における非接触オペレーションのキーデバイスとして、空中タッチディスプレイの本格普及を推進。2025年までに年間1万台の提供を目指すとのこと。