こんにちは!株式会社Cosmowayが組織するデジタルプロダクション「factory4」のUIUXデザイナー新谷です。
この連載では、UIやUXデザインについてお伝えしていますが、今回は少し趣向を変え、AIを活用してロゴデザインをしてみました。活用したツールは「Midjourney」と「Vectorizer.AI」です。AIを使ったロゴジェネレーターは何年も前からありますが、今回はトレンドとなっているこのふたつのツールを使ってロゴ制作をしてみる。そんな実験的なチュートリアルとなります。
Midjourneyとは
「Midjourney」(ミッドジャーニー)は、ユーザーが打ち込んだプロンプトからAIが画像を生成するサービスです。発表当初、Twitterでもトレンドにあがるなど話題となっていたためご存知の方も多いと思います。私も趣味でイラストを描くことがあるため今後AIでどのような表現が生まれるのか、著作権や商用利用についてどのような意見があるのかなど、さまざまな意見を耳にしています。
Midjourneyはチャットサービス「Discord(ディスコード)」をとおして利用することができます。Discordのアカウントがあれば基本的な機能は無料で利用することができ、Midjourneyの公式サイトからジョインすることで、自動でDiscordと紐づけられます。
なお現在は無料版での画像生成は制限があるようです。それだけ利用者が増えたということでしょうか。今回は有料のベーシックプランで進めていきます。
早速、コーヒー屋のロゴを制作してみます
Midjourneyにログインし、ロゴを制作していきます。無料版の方はログイン後、まず「初心者部屋」に入ることが必要となります。Discordの左側のチャンネルから「NEWCOMER ROOMS」にあるnewbies-○○から入室して利用します。有料プランの方は、自身でサーバー(チャンネルのようなもの)を作成してそこで交流したり、画像作成したりすることができます。
以前の記事で「chatGPT」を活用してコーヒー屋のウェブデザインをしたことがありますが、それに合わせて今回もそのお店のロゴを制作してみることにしました。
Midjourneyでロゴやイラストを作成するにはChatGPTのようにプロンプトを入力していきます。下部のチャットスペースに/imagineと入力し、「/imagine prompt」のあとに英語で(カンマと半角スペースで区切り)キーワードを入力します。
最初はあえて、雑にプロンプトを指定してみます。
logo, graphic, coffee shop
生成されたロゴは次のとおりです。
これはこれで使えそうではありますが、なんだか猛々しいロゴが生成されましたね。プロンプトの情報が少ないことと、デザインの目的に適したワードが入ってないことが原因だと思われます。
ではプロンプトを追加してみましょう。コーヒー屋のロゴであること、シンプルでベクター、背景が白であることなどを追加してみました。
logo of a coffee shop, vector, simple, white background
こちらが生成されたロゴです。
一気にロゴっぽくなりましたね。プロンプトの「Vector」「simple」が効いており、ロゴマークとして変換されたのでしょう。
次はもっと詳細を詰めて入力してみます。シンプルでベクター、ミニマルでリアルな要素を省いたデザインを指定してみました。
simple vector logo for a coffee shop, simple minimal, white background --no realistic photo detail
少し複雑な要素が省かれ、よりフラットでシンプルになりました。これであればサイトなどに組み込まれていても違和感なく設置することができます。しかし、少し気になるのが文字の構成。そこで文字の指定を入れてみます。弊社の名称「factory 4」を入れて、「factory 4 coffee」としてみましょう。
simple vector logo for a coffee shop called "factory 4 coffee”, simple minimal, white background --no realistic photo detail
なんだか微妙ですね(笑)。Midjourneyは文字の認識が弱いようです。これはのちほど便利で効果的な編集方法を紹介するとして、もう少しだけ要素(flat, smooth)を加えて生成してみましょう。
simple vector logo for a coffee shop called "factory 4 coffee”, simple minimal, flat, smooth, white background --no realistic photo detail
よりフラットでシンプルになりました。でもコーヒー屋から少し離れてしまったような気がします。なかなか難しいですね。