AIの進化は、グラフィックデザインの世界にも大きな波をもたらしている。今や、AIは単なる補助ツールではなく、デザイナーとともに創造する「共創のパートナー」へと進化しつつある。プロフェッショナルの作業効率を上げるだけでなく、初心者でも直感的に高品質なビジュアルを作成できるようにする──。それがAIグラフィックツールの最大の魅力だ。
機能や活用シーン別 AIグラフィックデザインツール9つを紹介
本記事では、Unite.AIにて2025年に注目すべきと紹介されたAIグラフィックデザインツール9個を、機能や活用シーンごとに紹介する。
1. Designs.ai:統一感あるブランディングを短時間で実現

Designs.aiは、ロゴやバナー、動画、SNS投稿用グラフィックなど、AIの力でオンライン・オフライン問わず幅広いデザインを作成できるオールインワンツールだ。初心者でも扱いやすいシンプルで直感的なワークフローを備えており、複雑な操作を覚えることなく、スピーディにプロフェッショナルなデザインを完成させることができる。無料で使えるロゴジェネレーターやAI画像生成や動画制作などにも対応。時間とコストを削減しながら、プロ品質の仕上がりを目指すユーザーにとって理想的なツールと言えるだろう。
2. Adobe Sensei:創造力に集中できるAIアシスタント

Adobe Senseiは、PhotoshopやIllustratorなどのAdobe製品に組み込まれたAIエンジン。画像補正、被写体の切り抜き、レイアウトの最適化など、繰り返し作業を自動化し、デザイナーが創造的な部分に集中できるようサポートする。使い慣れたツールに自然に統合されているため、操作感を損なわずに作業効率を大幅に高められるのが強み。
3.Fronty:画像からHTMLとCSSを自動生成

Frontyは、UIデザイン画像をアップロードすることで、対応するHTML・CSS・Reactコードを自動生成する開発者向けツール。ウェブ制作やノーコード開発の現場で重宝されており、デザイナーとエンジニアの間の橋渡し役として機能する。マークアップ作業の時間を大幅に削減できる点が大きなメリット。コンセプトからサイト公開までの時間を大幅に短縮するため、ウェブ開発に不可欠なツールと言えるだろう。
4.AutoDraw:手描きをプロ仕様のアイコンに変換

Googleが開発したAutoDrawは、ラフなスケッチをAIが認識し、洗練されたイラストに変換してくれるツール。デザイナーが描こうとしているものを機械学習アルゴリズムが予測し、スケッチのセレクションを提示する。誰でも素早く図やイラストを作成できるため、教育、プレゼン資料、ワークショップなど幅広い場面で活用されている。初心者や非デザイナーにも扱いやすい。
5.Khroma:AIによるパーソナライズド配色支援

Khromaは、ユーザーの好みを学習し、無数の色の組み合わせから理想的なカラーパレットを提案する。デザインにおける色選びの悩みを解消し、ウェブ、印刷、UI/UXなど、あらゆるビジュアルデザインに応用できる。配色のインスピレーションを探していたり、プロジェクト全体の統一感を目指したりするケースでも、Khromaは最適なツールとなる。
6.Let’s Enhance:画像の高解像度化と画質補正に特化

Let’s Enhanceは、ディテールを損なうことなく画像の品質を向上させるAI駆動型グラフィックデザインツール。低解像度画像を拡大したり、古い写真の画質を復元したりする際に役立つ。ノイズ除去、明るさ調整、カラー補正なども自動で行い、ECサイトの商品写真やSNS向けビジュアルの画質向上にも有用だ。JPEGの劣化を修正したり、印刷用に画像をアップスケールしたりと、汎用性が高い。