PeopleX、「Cursor」「v0」を本格導入し全プロダクトのソースコードの80%をAIで開発

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2025/06/05 11:00

 採用から活躍支援まで、AIで人事課題を解決するPeopleXは、エンジニア・デザイナー全員にAIエディタ「Cursor」やUI自動生成ツール「v0」を支給し、PeopleX全プロダクトのソースコードの80%をAIで開発したことを発表。また、バイブコーディング(AIに自然言語で指示を出すだけでコードやウェブページ、アプリなどを生成する開発手法)を活用することで、開発生産性が向上した。

AIツール導入の背景

 同社は「地球上で働くすべての人への支援を通して成功に導く(ピープルサクセス)」をパーパスに掲げ、採用から活躍支援まで、AIで人事課題を解決するためにさまざまな事業を展開している。

 AIの社会実装を推進する同社自身が、AIをあらゆる業務に溶け込ませたAIネイティブなチームとして事業を推進することを目指している。とくにプロダクト開発においてAIを活用し、エンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーの連携を深めることは最優先事項と考えた。

 そのため、AIエディタ「Cursor」を全エンジニア、デザイナーに導入。「Cursor」は、米国のAIスタートアップ「Anysphere」が開発した次世代AIコードエディタで、プログラミング作業を大幅に効率化することが可能になる。

 これ以外にも、UIデザイン生成AIツール「v0 by Vercel」や「ChatGPT」、「GitHub Copilot」、「Claude Code」も支給対象としたほか、開発体制を生成AIを前提に再構築し、開発基盤も刷新した。

AIツール導入の効果

PeopleX全プロダクトのソースコードの80%をAIで開発

「Cursor」の導入以降、同社が提供するすべてのプロダクトにおいて、AIによって生成されたソースコードが新規実装の約80%を占めるようになった。Cursorは、プロジェクト内の複数ファイルを横断的に読み込み、文脈を踏まえた上で最適なソースコードを提案・生成する。開発初期からAIがベースとなるコードを構築し、その上でエンジニアが改善・調整を加えていくアプローチにより、開発速度が大きく向上。結果として、AIを起点としたコーディングスタイルが定着し、開発全体の効率と品質の両立を実現している。

UI・フロントエンドコード自動生成でチームの生産性が向上

「v0」を活用したUIデザインおよびフロントエンドコード自動生成により、デザイナーによるプロトタイプ作成の工数が大幅に削減された。従来は、画面遷移や状態変化ごとにひとつずつ画面を構築し、ステークホルダーと調整する必要があったが、AIを活用することで、想定される仕様を含むUIを自動生成し、コードベースで共有が可能に。そのほか、エンジニアやプロダクトマネージャーがプロトタイプを試作し、デザイナーがそれに対してフィードバックを行うなど、双方向かつ高速な協働が実現した。結果として、開発チームのデザイン工程における生産性が従来比で50%向上した。