MiroとNEC、協業によりHuman x AIコラボレーションを実現

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2025/06/02 11:00

 イノベーションワークスペースを提供する Miroと日本電気(以下、NEC)は、AIの力を活用し、人や組織の潜在能力を引き上げ、創造的な課題解決を促すHuman x AI コラボレーションの推進を目指し、協業することを発表。両社は本協業を通じて、技術提携やサービス強化・拡充を行い、日本のDXのさらなる加速と生産性向上に貢献し、イノベーションを促進していく。

 近年、少子高齢化や労働力不足、国際競争の激化により、業務の効率化と新たな価値の創出が求められている。中でもAIはイノベーションの中核を担い、開発や業務改善において重要な役割を果たしている。一方で、AIの活用は十分に進んでいるとは言えず、DX推進に向けた基盤づくりが今後の課題となっている。

 Miroは、時間や場所に依らず、部門や役職の垣根を越えて多様なメンバーの共創を可能にするイノベーションワークスペース。ITリテラシーや専門性の違いを問わず、誰もが直感的に使える操作性と、さまざまな業務ツールとの柔軟な連携を特徴としており、全世界で9,000万人以上のユーザーにサービスを提供しています。また、生成AIによるさらなるイノベーションの加速にも注力しており、シームレスなコラボレーションによるお客さまのデジタルトランスフォーメーション(DX)や業務改革を支援してきた。

 NECは、顧客を未来へ導く価値創造モデル「BluStellar(ブルーステラ)」のもと、2023年7月から生成AIサービスを展開。生成AI技術をお客さまのビジネス現場でより実用的に活用していただくため、NEC開発の生成AI「cotomi(コトミ)」を中核に、業務知見と技術力を融合させた生成AIサービスの開発と提供を進めてきた。AIコンサルタント約100人をはじめ、2025年度中にコンサルタント人材を1,000人に増やす計画。

 MiroとNEC は、Human x AI コラボレーションの推進を通じて、人々の暗黙知を活用する創造的業務におけるAIの効果的な活用と、顧客とのイノベーションの実現を目指す。

取り組み

NECの戦略コンサルティング事業における活用とSIサービスへの展開

NECは、コンサルティングサービスにおいてMiroを活用した新たなサービスの展開を目指す。このアプローチでは、NECのAIとMiroを活用し、NECのコンサルタントが顧客との対話を通じてアイデアを具現化するもの。具体的な活用イメージは、NECの共創スペースである「NEC Future Creation Hub」やリモート環境などで、顧客とコンサルタントがワークショップを行い、Miroを用いてアイデアや課題から構想を練る。さらにAIを駆使して、構想にアイデアを加えドキュメントとしてまとめたり、モックアップやプロトタイプ(MVP)を作成するなど、システムインテグレーションまで一貫して進めていくことを目指している。この新しいアプローチを通じて、顧客の創造力を最大限に活かし、新しいアイデアを迅速に市場へ導入することに貢献する。

生成AI「cotomi」や エージェントサービス群によるMiroのAI機能強化

NECの高速、高精度な生成AI「cotomi」やエージェントサービス群とMiroのAI機能を組み合わせることで、人間の創造的業務をAIが自律的・効率的に支援し、業務の生産性や品質を向上させることを目指す。

NEC社内での活用推進

自社をゼロ番目のクライアントとする「クライアントゼロ」の取り組みとして NEC社内でMiroを業務に活用してノウハウとユースケースを蓄積。NECのコンサルティング、デザイン、システムデリバリにおける各部門で、生産的で高い共創効果を持つプロジェクトに貢献する。

 両社は今後も、検討と検証を重ね、サービスや機能の拡充を通じて顧客に新たな価値を創造するとともに、企業や社会のDX推進を支援し、業務変革の実現と日本の成長に貢献していく。