ライカは、100年の歴史を持つ35mm判写真へのオマージュとして幅広いスペクトル感度を備えた高解像度のモノクロームフィルムを発表。

幅広いスペクトル感度と高解像度を備えた「ライカMONOPAN 50」は35mm判写真の黎明期とその時代特有の描写にインスピレーションを受けたモノクロームフィルム。その名称は「mono」「pan」そして「50」という3つの要素から成り立っています。「mono」はライカが2012年に初めて発表したデジタルモノクロームカメラ「Monochrom」シリーズに由来し、「pan」はこのフィルムの特長である優れたパンクロマチック感光特性を、「50」は感度(ISO 50)を表している。「ライカMONOPAN 50」は、極めて微細な粒状性と最大280ラインペア/mmという高い解像度、さらに最大780nmの超パンクロマチック感光特性を兼ね備え、シャープネスと豊かな階調表現を実現する。

このフィルムは「小さなネガから大きな写真を」というオスカー・バルナックの理念、すなわち「ウル・ライカ」の出発点でもあるその思想を体現するもの。その仕様はライカのレンズ性能を最大限に引き出す設計となっており、とくに大判のハイエンドプリントや高精細スキャンにおいて優れた描写力を余すことなく発揮する。

バルナックの時代、多くのフィルムは低感度であった。ISO 50/18°という設定はその歴史的背景へのオマージュでもある。「ノクティルックス」、「ズミルックス」、「ズミクロン」といった大口径ライカレンズと組み合わせた明るい光量の環境下でも絞り開放での撮影が可能となり、ライカならではのボケ味を引き出せる。さらに、拡張されたスペクトル感度により赤外線撮影にも最適。フィルターへの反応性にも優れており、モノクローム撮影ではライカカラーフィルターとの併用で、写真にコントラスト豊かでドラマチックな印象と撮り手のクリエイティビティを反映する自由をもたらす。

ドイツ製の「ライカMONOPAN 50」は、風景や建築、都市風景、旅の写真に最適なフィルム。モノクローム写真の表現を自在にコントロールでき、高いディテール再現性を誇る。
「ライカMONOPAN 50」は 2025年8月に発売予定。