NECは、静岡県藤枝市へコミュニケーション・ロボット「PaPeRo i(パペロアイ)」を活用した高齢者の見守りと楽しい生活をサポートするサービス「みまもりパペロ」を提供した。藤枝市は2020年10月1日から希望する市民へサービスを提供し、2020年度末までに30台の設置を予定している。
同市は2020年7月1日から3ヵ月間、14名の高齢者を対象に同サービスの実証実験を実施。利用した高齢者からは、家族と自然に写真やメッセージのやり取りができるなどの具体的なメリットのほか、「家の雰囲気が明るくなった」「家族の安心につながった」などの声が寄せられ、同サービスに対する好意的な評価を得た。同市では高齢者の見守りや、高齢者の孤独感や不安の解消に有効と判断し、今回、同サービスの開始に至ったとのこと。
同サービスは、顔検知機能や音声認識AI技術、さらにクラウドサービスを融合。高齢者を見守るだけでなく、ロボットとの会話や家族とのメッセージ・写真などのやりとりを通じて、ひとり暮らしの高齢者の孤独感を癒し、楽しい生活をサポートする。
今回、同市が提供するサービスの特徴は、次のとおり。
- 藤枝市が警備会社と契約し、みまもりパペロを連絡窓口として利用することで、自治体と警備会社、家族の連携による見守りを実現。
- 高齢者へ災害情報を確実に伝達するため、藤枝市が発信する災害情報メールをPaPeRo iが読み上げ、ディスプレイにも表示。
- 藤枝市がサービス費用の一部を負担することで、利用者の負担を軽減。
同社では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、同サービスを活用した非対面での見守りの需要が高いと考え、希望する自治体へは、導入検討用にPaPeRo iの無料貸出しを行い、さらなるサービス普及を図るとのこと。