日本ユニシスと静岡鉄道など、「しずてつ MapS!」リリース 新たなMaaS導入に向け実証実験で使用

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2020/10/28 07:00

 誰もが利用しやすい新たな移動サービスの提供と、持続可能なまちづくりの実現をめざす地域コンソーシアム「静岡型MaaS基幹事業実証プロジェクト」は、地域住民の暮らしの利便性を最優先にした新たなモビリティサービス(MaaS)の導入に向け、2020年11月1日(日)から2020年度の実証実験を開始。同実験開始にあたり、静岡型MaaS基幹事業実証プロジェクト、日本ユニシス、静岡鉄道では、同実験で使用するMaaSアプリ「しずてつ MapS!(マップス)」をリリースする。

 2020年度しずおかMaaS実証実験の詳細は、次のとおり。

実験概要

自家用車運転スコアリング、データ取得

内容

 自家用車を運転する人に、運転データを取得できる機器を無償で貸与し、車内のシガーソケットに挿してそのまま運転してもらう。装着されたデバイスから運転技術を確認できる運転スコアが算出され、月に1度スコアリング報告書を参加者に送付する。

目的

 安全運転の啓発。また、多様なモビリティデータの取得・分析・可視化を通じて、データ利活用の可能性を探るとともに、交通・まちづくりの施策へ活用する。

AIオンデマンド交通

内容

 AIオンデマンド配車システムを用いて、乗降場所を自由に決められるタクシーの良さと、乗り合うことで安価に運行できるバスの良さを組み合わせた旅客サービスで、ファースト・ラストワンマイルを補完する。また、移動サービスの新たな収益源としての可能性を検証するため、「草薙のりあい号」「庵原のりあい号」を活用した商品宅配サービスを実施し、客貨混載サービスの需要・課題を把握する。

目的

 AIオンデマンド交通サービス(AI配車システムにより乗合運行するドア・ツー・ドアの移動サービス)の運行による交通サービスの利便性向上。旅客と貨物(宅配物)を混載することでコロナ禍における宅配ニーズに対応し、車両の有効活用・収益ポケット化の可能性を検証する。

静鉄電車リアルタイム混雑情報提供・デジタルクーポン発行

内容

 静鉄電車の主要5駅(新静岡駅、県総合運動場駅、草薙駅、狐ヶ崎駅、新清水駅)のホームにセンサーカメラを設置して、リアルタイム混雑状況と過去の利用状況から算出した快適乗車予報(混雑予測情報)を、スマートフォンアプリ「しずてつ MapS!」、主要5駅の駅構内に設置するデジタルサイネージ、しずおかMaaSホームページにて提供。また、駅利用者は、静鉄電車の主要5駅の駅構内に設置するデジタルサイネージに表示された二次元バーコードを同アプリで読み込み、デジタルクーポンを取得。協力店(飲食店・小売店など)で支払時にクーポン画面を提示して利用してもらう。

目的

 with/afterコロナ社会を見据えた、公共交通機関における混雑回避を促し、乗客が互いに快適に利用できるようにする。また、混雑予測に応じ、電車の空いている時間帯に、よりお得になる商業クーポンを配布することで、公共交通機関の混雑回避とまちなかの賑わいづくりの両立を目指す。

実施期間

2020年11月1日(日)~12月25日(金)

実施主体

静岡型MaaS基幹事業実証プロジェクト

MaaSアプリ「しずてつ MapS!」について

主な機能
  • のりあい号会員登録(無料)
  • のりあい号の予約・決済(クレジットカード決済、予約時のみで車内現金決済も可能)
  • のりあい号の14日/28日乗り放題券購入機能(クレジットカード決済)
  • 静鉄電車のリアルタイム混雑情報・快適乗車予報提供(無料)
  • 静鉄電車の混雑予測に基づいたデジタルクーポン発行(無料)
  • 近隣店舗などの立ち寄りスポット案内(無料)
配信期間

2020年10月23日(金)~12月25日(金)