アドビとインテルがメディアラボ開設 高校の教育ICT化推進のため実証研究、創造性育成の重要性啓発へ

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2021/03/04 06:00

 アドビは、インテルと共同で、公立中高一貫校において高校生の創造性の育成と発揮を支援する「メディアラボ」を東京都立三鷹中等教育学校に開設、実証研究を開始した。

 メディアラボとは、動画制作ソフトなどのクリエイティブツールにも対応可能な機器を備え、高校生の創造性の育成と発揮を支える場所となることを目的につくられた教室。開設にあたり、インテルは動画制作にも十分対応が可能な仕様を備えた第10世代インテル Core i7-10700Kプロセッサー搭載のマウスコンピューター製DAIV Z7を8台提供したほか、4K対応iiyama液晶ディスプレイなど機材環境を整えた。アドビはCreative Cloudユーザー指定ライセンスを提供し、映像や動画編集のプロも使用するクリエイティブツールが使える環境を実現した。

 同実証研究は、このメディアラボの有効性を示すモデルケースを作り、全国の高等学校のPC教室環境が時代のニーズに合ったものへとアップデートされるよう啓発することを目的としている。

 実験研究校の東京都立三鷹中等教育学校は、すでに各生徒に1台ずつPCを配布し、CM模倣動画をつくる活動を授業に盛り込むなど情報教育に力を入れている。

 メディアラボ開設に先駆けて1月30日(土)、31日(日)には「Adobe Premiere Pro 講座[基本編]」と題したワークショップを実施。インストラクショナルデザイナー、またAdobe Community Evangelistとしても活動する境 祐司氏が講師を務めた。生徒たちはプロの現場でも使われる動画編集ソフトを利用しながら、動画のカット編集や、テロップの入れ方、アニメーションの設定のしかたなど、動画制作の基礎を学んだ。

 2月21日(日)には1月のワークショップの応用編として「Adobe After Effects 講座 ~Adobe Character Animator 制作体験~」と題し、よりクオリティの高い動画を作るためのスキルを学ぶワークショップを実施。このワークショップでは、Adobe After Effectsを使い、止まっている画像やアニメのキャラクターを動かす方法や、実際の静止画にはないエフェクトを追加する方法など、プロのクリエイターも活用しているスキルを学んだという。