パナソニック、天窓を人工的に再現する空間演出システム開発 照明や音響など組み合わせた空間演出を提案

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2021/05/30 05:00

 パナソニック ライフソリューションズ社は、雲が流れる空や揺れる木々などを映し、天窓を人工的に再現する空間演出システム「天窓Vision」を開発。2021年6月1日より同社関係会社でエンジニアリング事業を担う事業会社を通じて展開する。今後、同製品を核に、照明や音響などを組み合わせた空間演出のソリューションを提案していくという。

 現在、オフィスではコミュニケーション活性化のためにリラックス感を演出した空間、商業施設では実店舗ならではの体験ができる空間などが注目されている。そうした空間演出手法のひとつとして、自然を感じられる要素を取り入れた「バイオフィリックデザイン」(人は先天的に自然や森林を「好ましい」と感じる性質があるとした科学的仮説「バイオフィリア」に基づいた空間デザイン)が浸透しつつある。

 同社は自然光が取れない閉鎖的な場所でも、自然とのつながりや解放感を感じられる空間演出を提案するため、雲が流れる空などを映し、天窓を人工的に再現する空間演出システム「天窓照明」を2019年に開発。リラックス感や外とのつながりを感じられることを実証実験にて確認し、数量限定で販売してきた。

 今回の「天窓Vision」は、「天窓照明」と比較し、発光面積が約2.4倍の大型タイプの展開と本体連結ができるようになったことで、よりダイナミックで解放感のある空間演出が可能に。また、スペースが限られる天井裏に対応するため製品の高さを約30%低減したことに加え、小型タイプも展開し設置場所の自由度を向上。さらに「天窓照明」の柔らかで奥行感のある映像表現を生かしつつ、葉や雲の動きなどをしっかりと表現できるよう、解像度を高めた。これにより、「桜」や「冬景色」などの新たな映像コンテンツを追加でき、季節の変化に合わせた演出が可能となった。

 加えて、天窓Visionの空間演出に合わせ、照明や音響などの機器を連動できる制御ユニットを本年夏頃の完成を目指して開発。同システムを核に光や音などを組み合わせ、バイオフィリックデザインにデジタル技術を掛け合わせた新たな空間演出として提案していく。

 同システムの特徴は、次のとおり。

発光面積が従来比約2.4倍の大型タイプを連結して設置することでダイナミックな演出が可能

 従来品「天窓照明」と比較し発光面積が約2.4倍となる約1.1メートル角の大型タイプを展開。さらに、新たに本体連結が可能になったことで、よりダイナミックな空間演出が可能となる。連結は最大で3台まで、映像コンテンツの連動は6台まで可能で、最大で幅約3メートルの疑似天窓が導入できる。大型タイプを展開する一方、製品の高さを約30%低減。さらに小型タイプも展開しており、設置場所の自由度を向上している。

葉や雲の動きなどをしっかりと表現できるよう解像度を向上

 「天窓照明」の柔らかで奥行感のある映像表現を生かしつつ、葉や雲の動きなどをしっかりと表現できるよう、解像度を高めた。これにより、「桜」や「冬景色」などの新たな映像コンテンツを追加でき、季節の変化に合わせた演出が可能となった。

開発中の制御ユニットを組み合わせることで、照明・音響機器との連動が可能

 天窓Visionの空間演出に合わせ、照明や音響などの機器を連動可能な制御ユニットを、本年夏頃完成を目指し開発している。 天窓Visionを核に光や音などを組み合わせ、バイオフィリックデザインにデジタル技術を掛け合わせた新たな空間演出として提案していく。