MS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険は、人気オンラインゲーム「フォートナイト」で、新たな経済圏の創出に先立ち、保険商品・サービス・顧客接点の構築に向けた仮想空間(メタバース)の開発およびクリエイター支援活動を開始した。
近年、メタバースはゲーム業界を中心に利用が拡がり、新たなコミュニケーション・経済活動を行う場として注目を集めている。
なかでも、EpicGames社の運営する「フォートナイト」は、同社のゲームエンジン「UnrealEngine」をもとにした高品質なグラフィック・操作性・ゲームコンテンツにより、世界最大規模のプラットフォームとして全世界で4億人を超える登録ユーザーを抱えている。また、「クリエイティブモード」と呼ばれる、簡易なツールを使ってオリジナルのワールド・ゲームを作れる機能により、企業・一般ユーザーが作成したゲームやメタバースを同ゲーム内で開発・提供することが可能となっている。
同社は、メタバースが経済活動の場として今後拡大する可能性を見据え、多くの人々がメタバースで安心・安全に活動できる環境の構築を目指して商品・サービスの研究開発を推進。また、新たな顧客接点の構築のため、メタバースの活用方法について検討を行っている。
今回、メタバース上で発生するリスクに関するノウハウの蓄積およびユーザーとの接点構築を目指し、「フォートナイト」でメタバースを開発するとともに、クリエイター支援活動を開始した。
おもな取り組み内容
フォートナイト上でさまざまなゲームコンテンツを提供【2022年12月より順次リリース】
新たな経済圏の創出に向けた取組の第1弾として、フォートナイトのプラットフォームを活かして、若い世代の人々が楽しく遊べるメタバース空間(ゲーム)を2022年12月より提供開始した。その後もサイバーセキュリティや防災などの社会課題をテーマとしたコンテンツを順次提供予定となっている。
メタバースを作成するクリエイター支援活動【2022年12月より順次開始】
昨今、メタバース関連市場の隆起にともない、多くのクリエイターが活躍を始めており、メタバース市場の健全な発展に必要不可欠となるクリエイターが安心して活動頂ける環境が必要不可欠と考え、クリエイターへの支援活動を開始する。すでにクリエイターを表彰する祭典への協賛活動を開始しており、同活動を皮切りに、クリエイターとのスポンサード契約などの支援を推進していく。
また、こうしたクリエイターが安心して活動をしていくために、疾病による収入減少など、さまざまなリスクを補償する保険商品の検討を進めており、安全・安心なメタバースの発展とクリエイターの活躍に貢献していく考え。
今後の展開
メタバースを取り巻く環境は日々変化しており、今後のプラットフォームの進化に対応した、新たなユーザーとの接点や募集動線の構築や、商品・サービスの提供を進めることで、メタバースの利用者・クリエイター・プラットフォーマーといったさまざまなステークホルダーが安心・安全に生活や事業活動ができる環境とし、同社が掲げる「CSV×DX(シーエスブイバイディーエックス)」を通じた社会への価値提供を進める。
また、MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上保険でもメタバースに取り組んでおり、グループ全体で幅広くノウハウ蓄積を進めていく。