電通デジタル、広告クリエイティブ制作のプロセスをAI活用で革新する「∞AI」にGPT-4を実装し試験運用

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2023/03/27 09:45

 電通デジタルは、2022年12月に発表した広告クリエイティブ制作のプロセスをAI活用によって革新する「∞AI(ムゲンエーアイ)」において、GPT-4の実装を行い、社内にて試験運用を開始した。

 2023年3月16日にOpenAI社より開発・公開された次世代言語モデル「GPT-4」は、パラメーター数(AIの性能を測る指標)が前バージョンのGPT-3の1750億個を大きくしのぐ、最先端のAIである。

 「∞AI」は、電通デジタルと電通が構成する国内電通グループの横断組織「電通クリエイティブインテリジェンス」の取り組みの一環として、同社AIスペシャリストの監修や電通グループのAIカンパニーであるデータアーティストが開発に関わったソリューション。GPT-4のようなマルチモーダルAIの登場を想定し、開発された。

 今回のGPT-4の実装により、「∞AI」の広告クリエイティブ制作における4つの工程のうち「訴求軸発見」「クリエイティブ生成」機能の性能が大幅に改善された。

 GPT-4実装による「∞AI」の改善内容は、次のとおり。

  • 訴求軸発見:言語処理能力自体の大幅な向上により訴求軸の抽出量、抽出精度、分類精度が改善。
  • クリエイティブ生成:得られた訴求軸をもとに、コピーの自動生成の精度、柔軟性が改善。

 現在公開されているGPT-4のAPIはテキストの認識・生成までとなるが、GPT-4はさまざまな種類の情報を利用し高度な判断を行うマルチモーダルなAIと言われ、これまで認識・生成が可能だったテキストに加え、画像・動画・音声の認識や生成が可能になると期待されている。今後公開されるこれらのAPIを「∞AI」に実装することにより、画像認識の精度向上によるバナーの効果予測精度向上や、画像生成によるバナーの自動生成の機能の実現が可能になる予定。