アドビは、社長直下の組織として「教育・ DX人材開発事業本部」を新設した。
同社は、日本社会が直面しているデジタル課題に対して、2022年よりデジタルエコノミーの推進、デジタルトラストの実現、そしてデジタル人材の育成という3つの方針に基づいて取り組みをおこなってきた。とくに、デジタル人材の育成については喫緊の課題であると考え、解決に向けて注力してきた。
今回の新組織は、デジタル人材の育成に関して学校教育から社会人のリスキリングまで、一貫した取り組みにより支援することが目的。学校・企業・民間における教育プログラムの提供や開発支援、および産学連携による地域人材育成の支援などを計画している。加えて、同社が特に重要だと考える次の分野を、デジタルスキル育成の際の注力領域としている。
- デジタルクリエイティブツールを活用した制作とコミュニケーションスキル(UI/UX、デザイン、写真加工、動画制作など)
- デジタルマーケティングツールを活用したデータサイエンススキル(データ分析、エンゲージメント管理、顧客体験設計など)
- デジタルドキュメントツールを活用したデジタルワークフロー実現スキル
また、同社が従来から取り組んできた教育機関に向けたクリエイティブツールの提供や授業内外での活用支援のほか、アドビのツールを教育現場で実践活用しているイノベーティブな教員認定組織「Adobe Education Leader」における授業の実践支援や教員向けワークショップ開催などのサポートについても、新組織では継続、拡大をはかっていく考え。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進担当について
小池氏は、教育・ DX人材開発事業本部本部長に就任するとともに、アドビにおけるD&Iの推進も担当。女性活躍のための社内コミュニティであるWomen at Adobeの活動推進など、多様性のある企業風土の醸成に努める。さらに、社外でのD&Iの啓発活動にも積極的に参加し、日本社会全体のD&I推進に貢献していく。
小池晴子氏 略歴
教育関連企業にて通信教育事業、教室事業などの商品開発責任者を務めた後、米国のEdTechベンチャーの日本オフィス立ち上げに参画。2017年にアドビに入社した後はマーケティング部にて教育市場への働きかけをリード。2022年12月よりマーケティング本部 執行役員。2023年4月より現職。