博報堂の専門組織である博報堂ブランド・イノベーションデザインは、社内外における企業やブランドのパーパスの浸透状況をビッグデータやAIを活用してスコア化し、その結果をもとにパーパスにもとづく企業活動を支援する「パーパス・アクション・サイクル」の提供を開始した。
「パーパス・アクション・サイクル」では、すでに策定されたパーパスを構成する「価値軸」を規定し、世の中(社内外)に対するパーパスの浸透状況をビッグデータやAIを用いてスコア化することで、生活者や従業員などがパーパスをどのように認識しているのか、どう言えばより良く伝わるのかについて定量的に評価。それらの分析結果・発見を踏まえて、パーパス・ブランディングの経験が豊富なコンサルタントとクリエイターが、よりパーパスが伝わるための効果的なパーパス志向のアクション(象徴的な施策やサービス、コミュニケーション)の開発を含めたブランド・コミュニケーション活動を支援する。
「パーパス・アクション・サイクル」概要
博報堂独自のパーパスの効果検証・コミュニケーション開発プログラム。パーパス・アクション・サイクルの3つのSTEPを循環することで、企業と顧客・社会との双方向・持続的なコミュニケーションが可能になり、真の意味での「パーパスの実践」を推進する。パーパスドリブンな組織風土への変革、生活者や世の中とのパーパス共有などのビジネス活動の効果を測定しながら、企業/ブランドの発展を支援する。
STEP1:パーパス価値軸規定
パーパス規定をはじめとしたブランド変革を得意とする博報堂ブランド・イノベーションデザインが提供するワークショップの成果を基に、パーパスを構成する要素を抽出し、企業/ブランドとしてモニタリングしていくべき「価値軸」として規定する。
STEP2:AIリスニング
STEP1で規定した価値軸を象徴するコアワードを設定し、SNSの投稿やアンケートの自由回答、自社発信のプレスリリースなど「テキストの中にある要素(コアワードなど)の言及状況」をスコアリング。発信内容と伝播内容のギャップを定量的に可視化することで、社内外に対するパーパスの浸透状況がモニタリング可能となる。
このSTEP2では、博報堂とInsight Tech社が協働し、Insight Tech社が京都大学との共同研究で開発した最先端の文章解析AI「ITAS」を用い、SNS投稿などの膨大なデータを分析する。
STEP3:シンボルアクション開発
STEP1~2の分析結果・発見を踏まえて、パーパス・ブランディング経験が豊富なコンサルタントとクリエイターがブランド・アクションを企画・制作。ビジネス開発、コミュニケーション施策など、パーパス浸透(価値軸の伝達)においてもっとも可能性がありそうなアイディアを幅広く提案する。