サイバーエージェントは、Unity向けのオーディオ管理・再生パッケージ「Audio Conductor」を、オープンソースソフトウェア(以下、OSS)として公開した。
「Audio Conductor」は、Unityのオーディオ機能をより便利に扱うためのシステム。オーディオクリップとそれを再生する際の音量やピッチ、ループの有無やフェードイン/アウトの時間などのパラメータをトラックという単位で一元管理できる。トラックを複数まとめたものをキュー、キューを複数まとめたものをキューシートという単位で管理する。キャラクターごとやシーンごとにキューシートを定義することで、オーディオクリップを用途別に管理できるようになり、エンジニア以外の開発メンバーでも直感的にキューシートの編集が行えるよう、専用GUIウィンドウを提供している。
同社のゲーム・エンターテイメント事業部では、数多くのプロジェクトでUnityを用いた開発を行っており、そのなかで、より開発を効率化するための施策の一環として「Audio Conductor」を開発。そして今回、OSSによる業界への貢献を目的に、同パッケージもOSSとして公開した。
「Audio Conductor」の特徴
オーディオクリップとその再生時パラメータの一元管理
トラックという単位でオーディオクリップとそれを再生する際のパラメータを一元管理することが可能。同一のオーディオクリップでも再生場面ごとにパラメータを定義して再生することもできる。
GUIエディタ
キューとトラックの入れ子構造を一覧で表示/編集できるツリービュー、選択中のキューやトラックを編集するインスペクタといったエンジニア以外であっても直感的にキューシートの編集を行うことが可能なGUIエディタを提供。
カテゴリ管理
トラックをまとめたキューには利用者が自由に定義できるカテゴリを割り当てることがj可能。カテゴリにはオーディオミキサーグループを紐付けることができるため、ランタイムでは「SEだけ音量を小さくする」「ボイス再生時はBGMをダッキングする」といった制御も可能。
同時再生数の制御
キュー、キューシート、カテゴリには同時再生数とその制御タイプ(優先度順/先着順)を設定することが可能。