味の素とクラシコム、協働マーケティング「暮らしの素プロジェクト」を始動

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2024/06/07 07:00

 味の素と、ライフカルチャープラットフォーム「北欧、暮らしの道具店」において、雑貨や衣類などの開発・販売、メディア運営などを行うクラシコムは今回、ひとびとの暮らしを見つめ、そこから新しい商品を考える「暮らしの素プロジェクト」(以下、本プロジェクト)を開始する。本プロジェクトでは、クラシコムの持つ「北欧、暮らしの道具店」で培ったD2Cビジネスのノウハウと、味の素㈱の持つブランド力・商品開発力を生かし、協働することにより、ターゲットとの強い繋がりのある商品の企画開発を目指す。

 本プロジェクトでは、味の素の商品開発リソースを活用しつつ、クラシコムのプロセスに沿って商品の企画開発を行う。2024年6月から両社が協働でマーケティングを行い、開発された商品はクラシコムの「北欧、暮らしの道具店」などで販売予定。

 「北欧、暮らしの道具店」では、D2Cビジネスで蓄積したノウハウを活用し、2014年から「BRAND SOLUTION(ブランドソリューション)」として、200以上のブランドの企業マーケティング支援を行っている。その中で、味の素とも2018年からさまざまな商品のプロモーションの取り組みを行っていたが、今回は協業の範囲を拡大し、マーケティングプロジェクトとして、ターゲティング・商品の企画開発からその検証までさらに幅広い取り組みを行う。

 本プロジェクト始動にあたり、味の素は社内公募でメンバーを募集するほか、食品表示などのレギュレーションに関する監修も行う。クラシコムからはデザイナーや商品の企画開発担当がメンバーとして参加し、顧客に寄り添う企画開発や新商品パッケージデザインなどのクリエイティブディレクションを主導する予定。

 本プロジェクトは、顧客(生活者)と直接繋がり、商品の企画開発や販売を行うD2C戦略を推進する味の素㈱の「Pond構想」の一環として始まった。本プロジェクトにより、味の素は新たな視点での商品の企画開発ノウハウを蓄積することを目指す。またクラシコムはこれまでの広告事業で蓄積したノウハウをもとにクライアント企業への支援領域の拡張を目指す。

プロジェクト説明会 in 味の素

 プロジェクトの開始に先立ち、味の素本社にて社員を対象にプロジェクトメンバーを募集するためそれぞれの会社が思いを語りながら今回のコンセプトを説明するセッションが行われ、オンラインを含めて約100名が出席した。

 プロジェクト概要の説明の後、味の素 執行役常務 岡本 達也氏とクラシコム代表取締役社長 青木 耕平氏のトークセッションが開催され、岡本氏が顧客との距離を縮めるマーケティングを模索する中で、「北欧、暮らしの道具店」のYouTubeに出会い「これだ!」と思ったエピソードや、クラシコムのスタッフ自身が「心のもやもや」と向き合うことから始める独自の商品開発手順など、協働プロジェクトに至った経緯や展望が語られた。

コメント

クラシコム 代表取締役社長 青木 耕平氏

「2014年から様々な企業様とご一緒する中で、すでにつくられた商品についてのプロモーションだけではなく、もっと前の、何をするべきか、どんな商品を作るべきか?という点から一緒に考えてほしいという要望は頂いていました。ただ、やみくもに始めることはできず、信頼できる企業様と実験的に取組むことができればと考えている中で、様々なお取組みをご一緒している味の素様と今回のお話を進めることができ、とても嬉しく思っています」

味の素 執行役常務 岡本 達也氏

「弊社はお客様との距離を本当に縮めたいと思っています。オウンドメディアでは10年かけてすごく縮まった部分もたくさんあります。ただ、私たちはマニュファクチャラーであり、商品を開発するという意味ではなかなか難儀している点がある。その点で、クラシコム様のものづくりは素晴らしく、ご一緒することで、私たちもさらにお客様との絆をつくり、新たな価値を提供できるのではと期待しています」