セガサミー、玩具のデザイン案・アンケート集計にAIを導入 AI×エンタメでさらなる感動体験を創出 

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2024/06/10 07:00

 セガサミーホールディングスは、「自社製品画像を学習した画像生成AI環境」および「アンケート分析機能を有した生成AI環境」を新たに構築し、本環境を2024年5月7日より株式会社セガ フェイブ Toysカンパニー(以下、Toysカンパニー)に展開した。Toysカンパニーでは玩具のデザイン案制作やアンケート集計業務において実証実験を行い、業務の効率化および精緻化を実現した。今後Toysカンパニーでは本生成AI環境を全社へ展開し、さらなる感動体験を創造していく。

本生成AIの開発背景と概要

 従来、Toysカンパニーでは玩具のデザイン案の制作やアンケートの分析作業に多くの工数がかかっており、その工数は多い時で製品開発全体の約20%を占めていた。

 まずデザイン案の制作業務を効率化するために、2023年10月に発表した「社内情報を参照可能な生成AI」の環境を構築した経験を活かし、新たに「自社製品画像を学習した画像生成AI環境」を構築した。これにより、既存の自社製品を学習した生成AIが、バラエティ豊かなデザイン案を迅速に生み出すことを実現した。

 そしてアンケート分析業務においては、とくに自由記入欄に寄せられた大量の意見・感想に対し、主観性やバイアスを排除した精緻な分析を行うため、多くの時間、あるいはアウトソーシングによるコストが必要となっていた。今回構築した「アンケート分析機能を有した生成AI環境」は、顧客感情等も含めた信頼性の高い分析結果を、外部発注を必要としない社内のシステムで、より早く得ることが可能。

 なお、Toysカンパニーでは自社製品である「動く絵本プロジェクター Dream Switch」を題材に実証実験を行い、以下の検証結果を得ている。

自社画像学習による画像生成AI

自社製品の画像を学習させた画像生成AIを活用し、既存製品のデザインを踏襲した改善案等を短時間かつ幅広く生成する。デザイナーは、AIが生成したデザイン案をもとに、いっそう洗練されたデザインを制作するなど、クオリティを高める業務に集中することが可能となった。

なお、本画像生成AIの活用により、デザイン案は100倍の件数となった。今後、ほかの玩具のデザイン案制作においても選択の幅が大きく広がることを見込んでいる。(画像学習や商品化にあたり他社の権利を侵害することはない。また、取引先との契約内容を遵守した上で運用する)

アンケート分析機能を有した生成AI

数万件におよぶアンケートの回答から、自由記入欄を含めた分析を実行する。顧客からの意見や背景にある感情まで生成AIが抽出・分類し、製品改善案の提案まで行う。これにより、担当者の主観やバイアスを排除した信頼性の高いデータを得ることが可能となり、同時に飛躍的な効率化を実現した。なお、今回の実証実験において、アンケート分析業務は約80%の効率化を実現している。

 今後もセガサミーグループでは、企画・開発業務を含む各種業務において生成AIの活用を進め、生産性の向上を目指すとともに、業務品質を高め、新たな価値創造に取り組む。また、アジア、欧州、北米の海外グループ会社にも本実行環境を展開し、業務効率化を進めグローバルにおける開発力強化を目指していく。

AI活用による業務改善例
AI活用による業務改善例