キヤノンは、映像制作機器CINEMA EOS SYSTEMの新製品として、機動性の高い小型・軽量な筐体に6Kフルサイズセンサーと充実したインターフェースを搭載した「EOS C80」を2024年11月上旬に発売する。
同製品は、2020年11月発売の「EOS C70」の高い機動性と操作性を継承したモデル。さらに、2024年9月20日発売予定の「EOS C400」と同じ6Kフルサイズセンサーの採用により、被写界深度が浅く、美しいボケ味で印象的かつ高品位な映像表現を可能にしたRFマウント搭載のデジタルシネマカメラとなっている。映像制作現場で広く使われているSDI端子をはじめ、インターフェースを拡充することで、幅広い映像コンテンツの制作をサポートする。また、バーチャルプロダクション向けに開発したメタデータにも対応している。
6Kフルサイズセンサー搭載で印象的な映像表現を実現
6Kフルサイズ裏面照射積層CMOSセンサーと映像エンジン「DIGIC DV 7」との連携により、ローリングシャッター歪みを抑制した動画撮影や、6K/30P内部RAW記録、6Kオーバーサンプリングによる高画質な4K動画撮影を実現。また、撮影シーンの明るさに合わせて3段階のBase ISO(基準感度)を切り替えることで、夜間や室内などの暗いシーンでもノイズを抑えた撮影ができるほか、最大4K/120P、2K/180P記録に対応し印象的なスローモーション映像が撮影可能となっている。
幅広い撮影現場に対応するインターフェースを搭載
小型・軽量な筐体による機動力を維持しながら、SDI端子を搭載し、HDMI端子との外部機器への同時出力を実現。また、本体内蔵のWi-Fiやイーサネット端子によって、IPストリーミングによる映像データの転送や、複数台のカメラを一括操作するリモートコントロールなどのワークフローにも対応し、幅広い撮影スタイルを可能にする。さらに、新デザインのハンドルユニットと同時装着も可能なマルチアクセサリーシュー端子を搭載し、カメラ本体からさまざまなアクセサリーへの高速通信・電源供給が可能。
運用性と操作性を向上し高品質な映像制作をサポート
キヤノン独自AFシステムの「デュアルピクセル CMOS AF II」とディープラーニングを活用したアルゴリズム「EOS iTR AF X」の搭載により、追従性に優れた高速・高精度・広範囲なAF操作や高性能な被写体検出が可能。ワンオペレーション撮影でもフォーカス操作を気にせず構図やズーム操作などカメラワークに集中して撮影できる。また、LCDパネルの高輝度化により、屋外撮影時での視認性が向上している。さらに、グリップを握った際の親指位置にジョイスティックを配置し、指にかかりやすい形状にすることで、素早く正確なメニュー操作や設定変更を実現している。