はてな、発話分析ソリューション「toitta」で最短3時間でKA法を実践できるトレーニングプログラム提供開始

  • X
  • Facebook
  • note
  • hatena
  • Pocket
2024/12/27 09:00

 はてなは、デザインリサーチやマーケティングリサーチなどのインタビュー調査結果の分析プロセスで用いられる「KA法」の実践を支援するワークショッププログラム「toitta流KA法ひとまわしワークショップ」の提供を開始したことを発表。同社が開発した、生成AIを活用した発話分析ソリューション「toitta(トイッタ)」が搭載する各種機能とワークショップを中心とした独自のトレーニングプログラムにより、実践ノウハウがなくても「KA法」を最短3時間でひとまわしできる。

「KA法」とは

 「KA法」は、インタビュー調査で得られた質的データを分析し、本質的な価値を抽出する手法。発話内容から「出来事」「心の声」「価値」といったデータを抽象化し、リサーチ対象者の本質的なニーズを導き出す。これにより、製品開発やマーケティング施策に役立つインサイトを分析者のスキルに依存せず再現性をもって発見しやすくなる。さらに、異なる職種のメンバーが協働しながら実践することで、共通認識を育む試みとしても有用。

「KA法」の課題と、生成AIを活用した発話分析ソリューション「toitta」

 「KA法」は非常に有効な分析手法である一方で、実践においては、発話情報のテキスト化やデータとして扱うための適切な形式への変換(切片化・コーディング)など、分析に使うための前処理の作業に多くの時間や工数を割かなくてはいけないという課題があった。また、適切な分析には専門的な知識や経験が必要であるため、実施が難しいという声も多かった。

 また、分析プロセスにおいても、適切な分析には体系的な知識と経験による習熟が必要な局面が多く、インタビューを実施しても精緻な分析を行うことが困難であったり、組織の運営サイクルに合致するような実施体制が確立できないといった課題を持つ企業も多い状況。

 はてなでは、こうした課題を解決するため、AIを活用した発話分析ソリューション「toitta」を開発し、2024年10月に正式リリースした。「toitta」は、リサーチャーが発話情報の分析に至るまでのスピードを高精度な書き起こしと切片の生成で加速するとともに、切片を活用した深い洞察によるインサイトの発見、仮説の精緻化などの分析プロセスをサポートする。

トレーニングプログラム「toitta流KA法ひとまわしワークショップ」概要

 今回提供を開始した「toitta流KA法ひとまわしワークショップ」は、「toitta」を使って「KA法」の実践を支援するトレーニングプログラム。「toitta」の開発においてもKA法を活用してきた開発メンバーが講師となり、出張ワークショップ形式で最短3時間でKA法を実践していただくことが可能。

 はてなでは、特定非営利活動法人人間中心設計推進機構(HCD-Net)主催のセミナーにて、過去2回ほど「KA法」のワークショップを実施してきた。

 「toitta流KA法ひとまわしワークショップ」は、セミナーでのプログラムをベースに、訪問先企業に合わせてカスタマイズしたワークショップを通じて、「KA法」を実践いただけるトレーニングプログラム。

プログラム構成

  • 「toitta」を使った「データ生成」
  • 「toitta」を使った「データ(動画/書き起こし/切片)の理解」
  • 「toitta」を使った「KA法(切片グルーピング/分析)の実践」
  • レポートの発表・共有

 「toitta」では、今後も継続的な機能開発やソリューション提供を通じてインタビューデータの分析・共有・管理に貢献し、サービス開発や改善に関わる担当者・チームの効率化、生産性向上を支援していく。