デパートやオンライン展示会での利用も VR空間再現ソリューション「WeAir」とは

デパートやオンライン展示会での利用も VR空間再現ソリューション「WeAir」とは
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2021/09/30 08:00

編集部が注目のクリエイティブ関連サービスを紹介していく本コーナー。今回は「WeAir」をピックアップ。株式会社くじら 代表取締役 曽我宏紀さんにお答えいただきました。

――まずは御社の事業概要について教えてください。

経営戦略、事業戦略、マーケティング戦略など戦略領域でスタートアップから大企業まで500社以上の支援実績を持つコンサルティング会社です。

とくに新規事業開発に関しては250以上の企業をサポートしてきました。業種も幅広く、25年間で蓄積した知と学術的な理論とを融合し、独自に開発したマーケティング理論をもとに戦略構築と実行を支援しています。

本業であるコンサルティング事業におけるノウハウを軸に、さまざまな企業と提携・協賛しながら、現在は自社での新規事業構築を段階的に行っています。

――2021年9月に提供を開始した「WeAir(ウェアー)」にはどういった特徴がありますか?また工夫した点についてもお聞かせください。

WeAir(ウェアー)は、専用カメラで撮影した画像をもとに、クラウドの統合3Dデータプラットフォームを利用し、まるでその場を訪れているかのような疑似体験を可能とする、仮想(VR)空間再現ソリューションです。その空間には、ルート内に商品や製品の説明文、動画の埋め込み、オンライン販売のタッチポイントを設定することができ、ショッピングモールやデパート、オフィスの紹介や見学、オンライン展示会などで利用いただいています。

また弊社と提携企業により、ブロックチェーン技術を利用した電子マネープラットフォームの構築、顧客エンゲージメントを高めるためのファンサービスポイントの付与など、単純な購買・集客機能だけでなく、最先端技術をあわせて提案可能です。

興味や関心をもったユーザーがファン層になるようなお客さまに適合したサービスの総合提案・提供ができること、映像ツールとしての利用ではなく、より実践的なマネタイズや認知形成を目的としたサービス展開を可能とする技術(事業)スタッフを配置していることが強みだと自負しています。

また心がけたのは、当社のコンサルティング力を駆使し企画構成の立案から実制作、さらにその先の運用やビジネスの展開までワンストップで提供できるようにしたことです。仮想空間を構築するときには、写真がそのままサービスのクオリティとなるため、提携カメラマンやスタッフは実績のある人材を厳選し、制作側の組織をつくりました。

――WeAir(ウェアー)をこれからどのようなサービスに成長させていきたいですか?

今後の展望としては、まずは本サービスの展開を広げていきたいと思っています。また、相互活用・検索が可能なキュレーションサイトの構築や、アプリの開発によるさらなる利用促進も視野に入れています。

専用カメラで撮影対応が可能なカメラマンが少なかったため、増員するためにカメラマンの育成が必要な点は課題のひとつではありますが、受注数の増加にともない、さらに多くのプロカメラマン、制作スタッフの有機的な接続も考えています。それを解決するべく、本サービスのキュレーションサイトリリースにともなう業務マッチング機能追加なども行っていければと思っています。

アフターコロナにおいて、日本の旅行産業はインバウンド需要が以前の状態へすぐに戻るとは言い難く、国内の需要をしっかりと増加させるための施策が重要だと考えていますが、それを実現するのは民間企業の力だけでは難しいため、直近数年で、国や地方自治体公認のサービスとなるような活動もスタートしています。それとともに国内のVR事業を集約し、成長を続けるプラットフォームを構築できるように取り組んでいきたいです。