アルファコード、日本テレビやWOWOWなどとの資本業務提携により総額16億円超を調達

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2023/07/10 10:00

 3D実写映像をベースとしたVR/XRコンテンツの配信プラットフォーム事業を手掛けるアルファコードは、日本テレビ放送網(以下、日本テレビ)、WOWOWなどを引受先とする第三者割当増資により、総額16億円超の資金調達を実施する。

資本業務提携の狙い

 2015年の設立から一貫して「空間プラットフォームの世界一を目指す」をビジョンに掲げてきた同社は、VRの登場によって人々の視聴形態にパラダイム・シフトが起きることを予見し、これまで多くのVR/XR技術を活用した「アプリケーションの開発」「プラットフォームの開発・運営」「コンテンツの制作・配信」に取り組んできた。

 その先に描く未来は、スクリーンの枠を超えて空間コンピューティングされた世界で、高精細な3D実写と3DCGの高度な融合による、リアルに迫るあるいは人々の想像をも超える体験「イマーシブ・エクスペリエンス(没入型体験)」をもたらすプラットフォームの創造。

 1891年に動画(活動写真)が誕生してから132年、これまで人類は平面に映る映像だけを眺めてきた。同社はこの視聴形態に変化が訪れる時こそ、本当の意味での「メタバースの到来」であると捉えている。これにより、映像は視聴覚を言語で支える形での「情報(Information)」から「体験(Experience)」へと進化する。

 今後、メディアカンパニーである日本テレビまた世界中のエンターテインメントを放送・配信するWOWOWなどとの協業により、芸術からスポーツまであらゆる領域において人々に体験を伝えられるコンテンツを制作し、同社が開発したイマーシブ・エクスペリエンス・プラットフォーム「Blinky(ブリンキー)」でそれらを配信することで、人々に驚きと感動を届けていく。

 また今回の資本業務提携をきっかけに、VR/XRが持つさらなる可能性の追求に向け、日本テレビらと3D実写×3DCGによるイマーシブ・エクスペリエンスの企画・制作に特化した合弁会社の設立も計画している

 同社は家庭用ゲーム機以来となる、世界で愛される「日本発のプラットフォーム」の実現を誠実に目指しながら、社会に広くVR/XRを実装していくことを通じて、人々の日々の生活をより豊かに彩ることに挑戦していく。

出資企業のコメント

日本テレビ放送網株式会社 代表取締役社長執行役員 石澤 顕氏

日本テレビは「中期経営計画 2022-2024」において「感動✕信頼のNo.1へ」 を新経営方針として掲げ、あらゆる感動体験の創出に取り組んでいます。VR/XR関連技術の向上により人々が従来よりも深い感動体験ができる環境が整いつつある中、今後より一層の成長が期待できる同領域での取り組みを強化するため、アルファコードとの資本業務提携を行うこととしました。本提携を通じて、日本テレビが持つ企画力やコンテンツ力とアルファコードが持つVR/XR関連技術を結集し、VR/XRコンテンツの制作や配信及びビジネス創出に両社で取り組むことで、リアルとバーチャルの境界を超えた新たな感動体験を生活者にお届けします。

株式会社WOWOW 代表取締役 社長執行役員 田中 晃氏

WOWOWは「エンターテインメント・サービスの進化」を目指し、会員基盤を生かした新たなサービスの開発を重点取り組みとして掲げています。クリエイティブに大きな影響を与えている生成系AIが爆発的に進化している中、WOWOWはVR/XR市場を、今後目覚ましい成長が予測される有望な市場であると注目しています。今回の資本業務提携を通じ、アルファコードの有するVR/XR技術を活用することで、WOWOWが得意としている音楽やステージといったライブエンターテインメントを中心に、VR/XRコンテンツを制作・配信することで、「体験する楽しさ」という新しい価値を提供していきます。