IT人材の副業目的は「収入アップのため」が約6割/レバテック調査

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2023/10/05 06:30

 レバテック株式会社が運営するITエンジニア・クリエイター専門エージェント「レバテック」は、副業を行っているIT人材を対象に調査を実施。前編・中編・後編に分けての発表となり、今回は後編として「副業を行うIT人材の実態編」を示した。

副業での週あたり作業時間は「5時間以上10時間未満」が最多

 副業案件における作業頻度は「週2~3日(35.8%)」がもっとも多い結果とに。1週間あたりの合計作業時間は「5時間以上10時間未満(24%)」と回答した人がもっとも多く、「1時間以上3時間未満(22.2%)」「3時間以上5時間未満(20.4%)」が続く。本業への影響や支障が出ないよう、日数や時間を調整しながら作業をしている人が多いことがうかがえる。

 メインの副業案件獲得手段について、「知人経由」が44%でもっとも多く、次いで「エージェント経由(34.4%)」となった。知り合いに直接声をかけられたことをきっかけに副業業務を開始するケースと、エージェントやクラウドソーシングのプラットフォームに登録し能動的に副業案件を探すケースにわかれていた。

副業を行う目的、「収入アップのため」が約6割

 IT人材が副業を行う目的について、1位は「収入アップのため(59.2%)」。副業での月収は「5万円未満」が32.6%でもっとも多い結果となったが、月に10万円以上の収入を得ている人も約半数いることがわかる。

 副業を行うIT人材の理想の年収について、「600万以上800万未満(20.2%)」と回答した人が最多に。現年収との比較では、ほとんどの年収帯において、半数以上の方が現在よりも年収を上げていきたいと考えていることがうかがえる。現在よりも年収を上げる目的で副業に取り組むIT人材も多いと考えられる。

副業先に対する貢献内容、1位は「客観的な視点の提供」

 「副業先企業に対してどのような貢献ができているか」という質問について、1位は「客観的な視点の提供(46.6%)」、次いで「自己が保有するナレッジ・スキルの提供(41.4%)」が続いた。

 同社が9月26日に発表した調査では、企業がIT副業人材の活用に至った理由の1位が「自社で活用できる知見・スキルを習得するため(50.8%)」、2位は「社外からの客観的な視点を確保するため(46.2%)」という結果が出ており、企業が期待しているものと人材が提供していると考える内容は概ね一致しているといえる。

約47%が副業先でのトラブルを経験

 「副業先から理不尽な要求を受けた(トラブルを経験した)ことがあるか」という問いに対し、「ある」と回答した人は46.8%。具体的なトラブルの内容は「業務の内容・範囲の変更(41%)」がもっとも多く、「契約期間の短縮や破棄、報酬の減額(36.8%)」「報酬の支払遅延や未払い(32.1%)」が続く。副業を新たに始める際には、契約内容を事前に取り決め書面に残しておくことや、中立の立場で調整してくれるエージェントを介して案件を受けるなど、あらかじめ対策をしておくことが重要にとなる。

調査概要
  • 調査年月:2023年7月4日~2023年7月6日
  • 調査対象:副業を行うIT人材
  • 有効回答数:500名
  • 調査方法:ウェブアンケート調査
  • 調査主体:レバテック
  • 実査委託先:GMOリサーチ