NTTデータ、リアルタイム人口データの配信サービスを開始 新常態時代の需要・来客予測精度を向上

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2021/01/19 06:00

 NTTデータは、多様な位置情報コンテンツのビジネス活用を可能にするBizXaaS MaPにて、「モバイル空間統計人口分布統計(リアルタイム版)」を日本全国1時間のリードタイムで配信するサービスの提供を開始した。

 同サービスでは、コロナ禍で変動する人々の動きと属性情報(性・年代・居住地)をリアルタイムに把握することが可能。店舗周辺の人口変動データを用いて来店数予測を行うことで、小売・流通企業ではより精度の高い発注・在庫管理を実現し、飲食店などの仕込み量の調整や、閉店間際の割引率の最適化も可能にする。また、地図上で指定した範囲の人口データを集計・分析できる機能などを、API連携によって柔軟に既存システムへ追加することができるという。

 サービスの特徴は次のとおり。

リアルタイム配信

 これまでデータの表示に1ヵ月程度のリードタイムがあった人口データを、1時間のリードタイムで配信し、リアルタイムの人口分布や属性情報(性・年代・居住地)を500mメッシュ単位で把握できる。属性情報も確認できるため、いつ・どこに・どのような人が・どこから来ているか把握可能。これらの情報を1時間や1日ごとの単位で自動的に推移し表示するため、街の動きを視覚的に捉え、新たな気づきを得ることができる。

コンテンツ重畳による高精度分析

 BizXaaS MaPの技術を利用し、リアルタイム人口データの表示に加えて、多様な位置情報コンテンツや統計データ、売上・顧客情報などのデータを重ね合わせることができる。ビジネス環境の変化に適応するための、より高精度の需要・来客予測や、他社と差別化した独自戦略の検討が可能となる。

既存システムとの柔軟な連携

 既存システムへのAPI連携など、ニーズに合わせて柔軟な導入が可能。地図上に指定した範囲内の人口データを集計する機能などを用意しており、同機能はAPI連携によって既存システムに追加することができる。そのため、地域メッシュに基づいたデータ集計だけでなく、商圏や到達圏に合わせて独自に範囲を設定して集計・分析をすることもできる。

 今後同社は、同サービスをあらゆるビジネスの予測・分析システムに活用・導入することで、新しい社会に適応した仕組みづくりを目指す。また、「モバイル空間統計人口分布統計(リアルタイム版)」のデータと、気象データや人流データ、道路交通情報を BizXaaS MaP の配信基盤上で掛け合わせることで、新たな予測データの作成や、人々の消費傾向・行動傾向の把握、それらを用いた近未来シミュレーションなどといったサービスの拡充も進めていく考え。