AIを活用した縦読み学習マンガサービス「LearningToon」がドコモよりスピンアウト

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2024/04/03 15:00

 SUPERNOVAは、NTTドコモ(以下、ドコモ)からAIを活用した縦読み学習マンガサービスの開発・運営を行う「LearningToon」事業をスピンアウトした。経営の独立性を高め、本格的な事業構築および事業成長の実現を目指す。

スピンアウトの経緯

 「LearningToon」は、ドコモグループが運営する新規事業創出プログラム「docomo STARTUP(ドコモグループ社員から生まれた新しいアイデアをもとに、共創パートナーと未来の新事業を創り出すプログラム)」において、事業起案者の木本氏が発案・検証したAIを活用した縦読み学習マンガサービス事業。ANOBAKAが運営するANOVAKA GAI1号投資事業をはじめ、CINCA、ドコモからの出資を受け、スピンアウトすることとなった。

「LearningToon」背景と概要

 日本の労働市場は、人手不足への対応に加えて、技術革新や人口動態の変化といった構造的な課題への対応が同時に迫られている。昨今のAIの急速な進展など、ビジネス環境はかつてないスピードで変化し、個人はスキルアップや新たな知識の習得の必要に迫られている。

 「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」によると、日本の勤務先以外での学習・自己啓発は「特に何もおこなっていない」割合が世界18か国の中でも53%。企業においても、人的資本経営が重要視される中で、社員の研修やスキルアップは重要度を増しているが、学習や研修で挫折してしまう、研修受講率が上がらない、研修に対して社員が前向きになってくれない、という課題を抱えている。

 同社は、社会人向けの縦読み学習マンガサービス「LearningToon」でマナビを楽しいものに変え、これらの課題を解決する。マンガの制作工程には生成AI「Stable Diffusion」の活用によってプロセスイノベーションを起こし、これまで以上にスピード感を持ったマンガ制作を実現していく。制作スピードを向上させることによって、将来的にはニュースや最新の技術に関する情報もすぐにマンガ化できるなど、これまでになかった新しい価値を提供できるとの考え。

 また、マンガの制作については生成AIと多数のクリエイターとの共創によって作品のクオリティを向上させており、単なるキャラの解説や活字での解説が大半を占めるのではなく、すべてをストーリー化したオリジナルの学習マンガを制作する。今後も新しい価値を提供し続けることでクリエイターの雇用創出にも貢献する。

「LearningToon」の特徴

 オリジナルマンガは、まずは法人顧客向けに社員研修に使える新規事業開発・ビジネススキルなどのビジネスパーソン向けのコンテンツから提供される。「LearningToon」を導入することで、研修内容と目的を楽しみながら理解することができ、研修効果を高める狙い。個人顧客向けコンテンツも順次提供し、誰もが楽しみながら学べる世界を実現する。

 縦読み学習マンガを読めるアプリとウェブサービスは2024年夏ごろに提供予定。先行予約特典も用意している。