共通の“キー”を用意せよ TVCMとデジタル広告を連動させるクリエイティブづくりとは

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TVCMとデジタル広告、それぞれの役割を考える

 TVCMは認知を広げること、興味を持ってもらうきっかけを作る役割を担うケースが多いです。一方デジタル広告は、より検討してもらうこと、獲得へと落とし込むなどの役割が求められます。

 まずは例として、仮想の転職サービス「アール転職」のTVCMとデジタル広告の訴求の違いを並べてみました。このふたつの差を考えてみてください。

TVCMの場合
TVCMの場合
デジタル広告の場合
デジタル広告の場合

 ここでのポイントは3つです。

ポイント1)デジタル広告では冒頭でターゲットを指名している

デジタル広告では「まだ始めてない20代」というように、冒頭でターゲットを指名しています。デジタル広告はTVCMと異なりターゲティングができるため「とくに20代は獲得の見込みが高いのではないか」という仮説のもと、その属性だけにセグメントすることが可能です。冒頭で「自分のことかも…!?」と思ってもらえるような表現を入れることで、スキップ防止を図っている点がひとつめのポイントです。

冒頭のスキップ防止は、デジタル広告ではもっとも重要と言っても過言ではありません。目をとめてもらうための工夫はもちろんほかにもありますが、冒頭数秒内に掴みがあると良いでしょう。

ポイント2)TVCMよりもサービスのUSPに迫って説明している

広告をクリックし、さらにはコンバージョンしてほしいと考えると、「なんか良さそう」という好印象だけにとどまらず、「使ってみたい」「自分のためのサービスかも」という感情になってもらう必要があります。そのため、「履歴書も職務経歴書も準備不要」「30分の面談で」など、サービスの強みを具体的にわかりやすく伝える表現をしています。

ポイント3)エンドカットの一言をCVのアクションを促す文言になっている

TVCMでは「○○なら△△!」と認知してもらうため、想起を促す言葉で締まっていますが、デジタル広告では「WEBで面談予約」となっています。これはサービスの理解が深まり、「使ってみたいかも!」と思ってもらったところで最後のひと押しをするためです。CVの確度を高めるためには、「なんか気になるかも」というアクションが定まっていない状態でLPに遷移させるのではなく、「予約をしようかな」という具体的なモチベーションで遷移してもらうことが大切です。

次のアクションを示すことで、行動を起こしてもらうのが目的です。