富士フイルム、「FUJIFILM Creative Village」を東京・南青山に新設

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2022/12/24 16:00

 富士フイルムは、東京・南青山に富士フイルムグループのデザイン開発とIT開発の拠点「FUJIFILM Creative Village(フジフイルム クリエイティブ ビレッジ)」を新設する。同拠点は、ユーザーの潜在的なニーズを捉えてそのソリューションをかたちにするデザイン開発拠点「CLAY(クレイ)」と、AIやICTを活用してビジネスの付加価値を創出するIT開発拠点「Its(イッツ)」の2棟で構成。デザイナーとITエンジニアがクリエイティビティを発揮し、パフォーマンスを最大化すると同時に、両部門の力を結集しイノベーションを創発することで、より革新的な製品・サービスを生み出していくことを目的とした拠点。2023年5月のオープンを予定している。

 今回新設する「FUJIFILM Creative Village」は、同社デザイン部門がコンセプト作りから建築デザイン、空間デザインまでを手掛けた拠点で、「CLAY」、「ITs」ともに、開放感のある広い窓と、シャープでソリッドなコンクリート造りが特徴的な外観を有する。また、柱のない広々とした空間に、デザイナーとITエンジニアがクリエイティビティを発揮するための設備や工夫を導入。「CLAY」には動画スタジオや3Dプリンター、塗装ブースなどを備えたプロトタイプ制作室、「ITs」には、ITエンジニア同士がディスカッションしコンセプトを作り上げるのに適した小グループのデスクレイアウトや、プログラミングをはじめ集中力を要する作業を行うための個人ブースなど、開発フェーズに応じて使いわけが可能なレイアウトを採用している。

 また環境面では、多様な省エネ技術を採用。躯体内部へ断熱材を打ち込むことで断熱性能を向上させるとともに、日が差し込む南面・東面はダブルスキンファサード(建物の外壁をガラスで覆う二重構造)を採用し空調・照明負荷軽減を図っている。さらに、同拠点の使用電力はすべて再生可能エネルギー由来の電力で賄うことにより、カーボンニュートラルを実現する計画となっている。

 同社は、同拠点を通じてデザイン部門・IT 開発部門それぞれの創造性や生産性の最大化を図るとともに、両部門の連携を強化することで新たな価値の創出につながる製品・サービスの開発加速に取り組み、社会課題の解決に貢献していく考え。

「FUJIFILM Creative Village」の特徴

  • デザイン部門がコンセプト作りから建築デザイン、空間デザインまで手掛けた拠点。
  • 外観に開放感のある広い窓とシャープでソリッドなコンクリート造りを採用。
  • 「CLAY」のプロトタイプ制作室、「ITs」の個人ブースなど、デザイナーと IT エンジニアのクリエイティビティを最大化させるための設備を導入。

名前の由来

「創造」を意味する「Creative」と「人たちの集まり」を意味する「Village」というふたつの言葉を組み合わせて、多様なクリエイティブ人材や組織が集まりイノベーションを発信していく拠点にしていきたいとの想いを込めて、「FUJIFILM Creative Village」と名付けられた。

「CLAY」は、デザイナーの豊かな発想を自由自在に形作る「粘土(クレイ)」を意味している。また、「ITs」は IT を開発する精鋭たちが集う場所という意味を込めて複数形の「s」を付けて「ITs(イッツ)」と命名された。