ビームスは、ソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」に、バーチャル活動の拠点となるワールド「Tokyo Mood by BEAMS(トーキョー ムード バイ ビームス)」を公開した。東京の繁華街と路地裏をイメージした街の一角をリアルな描写で3D空間に起こし、ソーシャルVRの醍醐味とも言えるバーチャル空間での交流を促す、心地良い実在感を演出するワールド。
東京の繁華街の雑然とした美しさをリアリスティックな要素で構成し、バーチャル上の街としてユーザーに親しまれること、さらにユーザーによる写真やSNS投稿で映えるフォトジェニックなセッティングがソーシャルVRの魅力を広く伝えバーチャルコミュニティを拡げるきっかけになることを目指した。
鉄道の高架下に並ぶ飲食店、ゲームセンター、ミュージックバーや、路地裏の居酒屋などは、どれもユーザーが自由に入店することができ、友人同士がバーチャルで会って話したり飲んだりしながら過ごす居場所としてデザインされている。街の奥に佇むBEAMS店舗では、販売中の3D衣装をウィンドウやマネキンに展示し、新商品の発売と共にディスプレイや街中の屋外広告が変化する。
映画のセットのような空間設計と演出
ワールド制作を手掛けたのは、VRで映画製作活動をする個人たちによる「QADESH PROJECT」(カデシュ・プロジェクト)。映画セットさながらの細密な設計と作り込み、そしてVR空間ならではの仕掛けや演出を備えたこの街には、QADESH PROJECTのVR映画製作の叡智が込められている。コンビニエンスストアから漏れ出る灯りと放送音、路上の水たまりに映る電飾の反射、街に響き渡る電車の走行音と車窓の光、ガード下にひしめき合うように駐輪された自転車など、新旧が溶け合い街が息づくように感じさせる演出が国内外のユーザーから好評を得ている。
BEAMSの店舗ではバーチャルファッションを紹介
路地の奥に佇むBEAMS店舗では、アバター用に販売中の3D衣装をウィンドウやマネキンに展示し、試着室ではユーザーが自身のアバターで3D衣装を試着できる。いずれもワンクリックで、ユーザーのPCブラウザでECサイト「BOOTH」の商品ページが開き、そのまま3Dデータ商品の詳細を確認し購入手続きへ進むことができる。
BEAMS店舗の内外装、及び店内に展示される衣装の制作を手掛けたのは、2022年よりBEAMSの3D商品の制作を担当する3Dモデラー、Cornet (SELECT SHOP -Cornet-)。ワールド公開に合わせて発売したBEAMSロゴ入りの3D衣装は、これまでに発売したほとんどの3D衣装同様に、現実でも販売しているリアル商品をもとに企画した。ユーザーは3D商品とリアル(物理的な)商品から選択できると同時に、自身とアバターで同じファッションを楽しむこともできる。(一部VR限定企画商品もある)
創作物の総合マーケットプレイス「BOOTH」に、BEAMSは2023年7月より公式ショップを出店し、3D衣装をデータ販売している。