ソフトバンクグループのリアライズ・モバイル・コミュニケーションズは、ホログラム技術を提供する8iと共同で、高品位な3Dホログラム(ボリュメトリックビデオ)が撮影可能なXRスタジオを運営している。今回、3Dホログラムのコーデックを大幅に刷新。これにより、圧倒的に高圧縮かつ高品質なホログラムを生成することが可能になり、高い品質を保持したまま最大5分の1程度(同社比)のビットレートでの配信を実現した。
一般的に3Dホログラムは容量が大きく、再生には高速なネットワークが必要となる。4Gでの配信や低スペックのデバイスで再生するためには、解像度を下げるか、2Dに変換して配信するなど、配信方法が限定されていた。今回のコーデック刷新や機能追加により、5Gの利用者だけではなく、4Gの利用者や低スペックなデバイスでもスムーズに3Dホログラムのサービスを提供可能になる。品質についても、機械学習による顔などのさらなる品質向上や複数の焦点距離のレンズを活用し、細部の品質向上を実現した。
配信・再生についてはMPEG-DASHに対応したアダプティプストリーミングに対応。利用者がローディングを待つことなく、ホログラムの即時再生が可能となる。さらにgoogle社の提供するWebXRをサポートすることで、Android上のChromeのみでリッチなAR体験を可能に。専用アプリをダウンロードせずに3Dホログラムを直接再生することが可能だという。
また、同社は3Dホログラムに最適化されたクラウドXRサービスを開始。複数人の高圧縮のボリュメトリックビデオデータに加えて、さまざまな演出を加えたリッチなコンテンツをスムーズにあらゆるデバイスで再生することが可能となる。大人数の演者によるホログラムARライブ配信など、さまざまな用途を想定している。
今回の機能追加⼀覧(2020年12⽉より順次サービス提供予定)
- 新コーデックによるビットレートの低減
- 機械学習の導⼊による品質向上
- 複数の焦点距離のレンズの活⽤による細部の品質向上
- MPEG-DASHに対応したアダプティプストリーミングに対応
- google社の提供するWebXRのサポート
- 3Dホログラム配信に最適化されたクラウドXRサービスの提供