LINEは、iPad版「LINE」へのログイン時にスマートフォンの生体認証機能を使ってログインができる「生体認証ログイン」を発表した。iPad版とスマートフォン版の両方が「LINE」バージョン10.18.0以上で利用可能。
ユーザーはメールアドレスやパスワードを入力する必要がなくなり、さらに、セキュリティの標準技術である「FIDO」を採用することにより、セキュリティ面のリスクを減少させた。
LINEアカウントへのログイン時の認証に関わる操作は、サービス利用開始時に必須となる重要なユーザー体験のひとつであり、ユーザーの個人情報や、そのほかの重要な情報へのアクセスを保護する重要な機能である。同社はこれまで、「認証」に関わるより良いユーザー体験と安全性の向上のため、認証技術の標準化策定団体である FIDO Allianceのボードメンバーとして2017年より標準化活動に参画。2019年にはLINE Payの認証に「FIDO2」を導入してきた。FIDO2とは、FIDO Allianceが策定した認証の標準化技術。公開鍵暗号方式をベースとしたプロトコルにより、フィッシングなどの脅威に対して強い耐性を持つ。
今回、FIDOとLINEのログインを統合し、スマートフォンに登録した生体情報(指紋、顔、虹彩など)を使って、iPad版LINEにおける生体認証ログインができるように。これにより、パスワードを入力する手間が解消されるとともに、電話番号やメールアドレス、パスワードを使用するよりも安全にアカウント管理が可能になる。
iPad版LINEで同機能を利用するためには、利用中のスマートフォン端末へ生体情報の登録後、スマートフォン版LINEで生体認証ログインを許可することで、事前に端末に登録した生体情報をLINEアカウントに紐付ける必要があるとのこと。iPad版LINEにログインする際、電話番号を入力し、『スマートフォンを使ってログイン』をタップして、自身のスマートフォンでの本人確認後、生体認証を行うとログインが完了する。なお、初回ログイン時のみスマートフォン版LINEで6桁の認証番号による本人確認が必要となる。
同機能は、年内にデスクトップ版LINE、さらに来年以降、LINEアカウントの引き継ぎや、LINEのファミリーサービスへのログインでも利用が可能になる予定。