サイバーエージェントは、AIを活用し広告クリエイティブを制作する「極予測AI」の効果予測技術を用いて、効果が出るまでAIでリアルタイムに効果予測しながら、動画や静止画など広告効果の高いクリエイティブ素材を撮影し続ける「極予測LED(キワミヨソクエルイーディー)」を提供開始した。
同サービスは、高精細なCG背景空間で撮影が可能な「LED STUDIO」を背景に用いることで、バリエーション豊かなCGを自由自在に変更することができる。「バーチャル背景」と「リアルの被写体」、そして「リアルタイムの効果予測AI」を組み合わせた動画撮影スタイルを可能とする。
広告クリエイティブに使用する映像や写真素材の撮影を行う際、撮影場所や人物モデルのポーズ、構図などの撮影アイデアは、属人的な能力に依存してしまうことに加え、撮影場所の移動や、拘束時間の関係で1度に撮影できる枚数には限界があった。さらに、ロケーションの多様さを出すためには費用と時間的コストなどがかかるうえ、屋外撮影の場合は天候や通行人などの影響で素材撮影の自由度が失われてしまうことも少なくない。また、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響により、撮影の時間や場所などへ多くの制約が続いている状況下では、広告効果を高める新しい素材を用意するために、何度も撮影を実施することは現実的ではないという課題を抱えていた。
このような背景のもと、同社ではAIを活用し広告クリエイティブを制作する「極予測AI」の効果予測技術と、高精細なCG背景空間で撮影が可能なLED STUDIOを用いて、効果が出るまでAIでリアルタイムに効果予測しながら、広告効果の高いクリエイティブ素材を撮影し続ける革新的な動画の撮影プロセス「極予測LED」を提供開始。なお、同技術は2021年1月現在現在、特許出願中となっている。
撮影カメラは常に効果予測AIと連動し、撮影した動画や静止画素材のAIスコア(効果の予測結果)がリアルタイムに撮影カメラマンにフィードバックされる。撮影者はAIの予測結果を踏まえて構図や被写体に対する撮影ディレクションが可能となり、撮影とAIによる効果予測を何度も繰り返しながら、撮影することができる。さまざまなロケーションの背景CGにすぐさま変更するなど、あらゆるアイデアを迅速に試しながら効果予測AIとともに撮影し続け、広告効果の高い素材撮影を実現する。
さらにLED STUDIOは、現実では表現不可能な空間もCGで自由に作りだすことができるため、広告クリエイティブ表現の幅を飛躍的に拡張することが可能。特に映像制作ではそのクリエイティブ機材の魅力を発揮し、被写体とカメラの動きにあわせてCG背景やLED照明をコントロールすることができるため、臨場感あふれる動画素材の撮影が可能となる。