博報堂DYホールディングスは、MESONと共同研究にて進める、実空間とサイバー空間を融合させた新たなコミュニケーション体験構築プロジェクト「GIBSON(ギブソン)」がCGとインタラクティブ技術の国際カンファレンス「SIGGRAPH ASIA 2021」(Special Interest Group on Computer Graphics and Interactive Techniques)のXR部門で採択されたことを発表した。
GIBSONは、実空間(実世界)の3Dコピーであるデジタルツインを用いて構築されたサイバー空間と、実空間における座標位置をVPS(Visual Positioning System)を用いて重ね合わせることで、そこにログインする遠隔地のVRユーザーと実空間にいるARユーザーとが、あたかも同じ場を共有しているようにコミュニケーションを取れるようになると構想したプロジェクト。ヒト・モノ・空間の情報を相互に共有することによって、ユーザーは実空間かサイバー空間かであるかを問わず、リアルタイムに変化するお互いの環境コンテクストを共有しながら、物理的距離を超越した没入度の高いコミュニケーションを取ることが可能になるという。
今回採択された論文では、国土交通省主導の3D都市モデル整備・オープンデータ化プロジェクトである「Project PLATEAU」の一環として2021年3月8日から3月16日にかけて東京都渋谷区神南エリアにて実施した実証実験の結果を報告している。
SIGGRAPH ASIAは、約40年前から毎夏北米にて開催されるCGとインタラクティブ技術の国際カンファレンス「SIGGRAPH」のアジア開催イベントとして2008年から開催されているもので、本年は開催地に東京が選ばれている。今回採択された論文のプレゼンテーションはSIGGRAPH ASIA 2021のサイトにてオンデマンドで公開され、体験展示も2021年12月15日から17日の日程で東京国際フォーラムにて実施されるとのこと。