Shutterstock, Inc.は、「2022年版:クリエイティブトレンド レポート」を発表した。同レポートは、Shutterstockにおける世界中の検索データを基に、2022年のクリエイティブコンテンツやマーケティングコンテンツにおけるトレンドを分析している。また、Shutterstock.AIのパフォーマンスデータを通して、クリックスルー率がもっとも高いコンテンツを特定するなど、クリエイターやマーケティング担当者に向けたコンテンツ制作上のインサイトも提供している。
今回はグローバルトレンドに加え、日本、米国、英国、ブラジル、フランス向けに独自のトレンドレポートを公開。今回発表された2022年の日本のクリエイティブトレンドは、次の3つである。
日本のクリエイティブトレンド
日常のアート
日本では芸術や絵画への関心が顕著に高まっている。その証拠として、「アールデコ」、「アールヌーボー」、「抽象芸術」、「油絵」といったワードの検索が増加しており、クリック数に関しては、「コラージュ」や「テクスチャー」を含むコンテンツが上昇している。
自然の美しさ
キャンプやハイキングなどのアウトドアへの関心が高まるなか、クリエイティブの領域においても、自然にインスピレーションを求める動きが見られている。虎などの野生動物から、犬や子猫などの身近な動物、さらには、花や庭などの要素を含むコンテンツが人気となっており、自然の美しさを再認識するトレンドが色濃くなっている。
都市を抜け出す
テレワークの普及にともない、大都会から離れ、よりシンプルで静かな生活を求める人が増えている。Shutterstockの検索においても、「荒野」、「自然」、「田舎町」、「田舎道」といったワードの検索回数が増加しており、自然とのつながりを取り戻そうとする人々の志向を表現するトレンドが見られているという。
世界のクリエイティブトレンド
2022年のキーテーマは「時間」と「宇宙」
同レポートによると、2022年のキーテーマは「時間」と「宇宙」。昨年は、新型コロナウイルスの影響によりさまざまな活動が制限され、世界中の人々がまるで時間が止まったかのような錯覚を味わった。こうした背景もあり、2022年、クリエイターやマーケターには、新しい領域、時代、可能性のなかで、この失われた時間や空間の感覚を視覚化することが求められているといえる。また、今年のレポートでは、テクノロジーの発展にともなう仮想空間の台頭に乗じて、ユーザーがレポート上でアバターを選び、そのアバターを操作しながらトレンドを閲覧できる仕様になっている。
「2022年版:クリエイティブトレンド レポート」では、こうした「時間」と「宇宙」というテーマの他にも、世界のクリエイティブトレンドを紹介。同レポートで公開している6つのトレンドは、次のとおり。
ファンタスティック!
海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ウィッチャー』の人気にともない、こうした作品の世界観と共通する中世ヨーロッパの風景に関心が集まっている。
ホラー
ホラーなコンテンツも注目を集めている。ディストピア的世界や人類滅亡後の世界を題材にした、ホラーやスリラーなどのジャンルの人気が復活していることを示唆している。
はるかなる西部
カウボーイや西部劇、荒野のトレンドも急上昇している。また、昨年、アメリカの先住民ナバホ族に関するコンテンツの需要が高まったことから、西部劇をモチーフにした画像や映像が注目を集めていることがわかる。
再び走り出す
外出自粛が続き、世界中の人々が再び旅行できる時を待ちわびている。こうした背景もあり、自然の中で未知の世界を探検するようなコンセプトが人気となっている。また、もっとも多くクリックされたのは、「旅行カバン」や「山脈」の要素を含むコンテンツだった。
サイバーパンクは不滅
日々進化するテクノロジーや、メタバースの登場に呼応するように、多くのクリエイターがハイテクな印象を与えるイメージに目を向けている。また、日常に浸透したテクノロジーの画像や映像をクリエイティブ素材に含めるトレンドも見られている。
料理を楽しむ
外出自粛により、自宅のキッチンで料理をする機会が増えたことで、人々は世界各地から食べ物に関するインスピレーションを求めるようになった。