凸版印刷は、アバターを介することで、複数の拠点において接客することが可能なサービス「TOPPANアバターアテンドサービス」を開発し、提供を開始する。
「TOPPANアバターアテンドサービス」は、遠隔地からサイネージに表示されたアバターを操作することができるサービス。また、さまざまなシーンを想定したアバターのデータベースを用意しているため、容易に導入することが可能となる。「TOPPANアバターアテンドサービス」の導入により、店頭誘客の効率化を実現する。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テクノロジーを活用した非接触での接客に対するニーズが高まりを見せている。他方で、小売店における人手不足も喫緊の課題になっており、非接触対応と人手不足解消の両方を解決する必要があった。
そのようななかで同社は、従来培ってきたメタバースやVRをはじめとする先端表現技術を活用し、ひとりで複数拠点を非接触で接客できるサービス「TOPPANアバターアテンドサービス」を開発した。「TOPPANアバターアテンドサービス」の導入により、リアル接客と同等以上の情報を非接触で生活者に提供しつつ、効率的な店頭誘客が可能となる。
同サービスの特徴は、次のとおり。
アバターのデータベース「アバシェルジュ」
食品販売士、家電販売士、管理栄養士、バスガイド、SDGsエデュケーターなどをイメージしたアバターを用意してあるデータベース「アバシェルジュ」を構築。「TOPPANアバターアテンドサービス」で操作できるアバターとして活用できる。同時に、既存キャラクターのアレンジやオリジナルキャラクターの作成も可能。
アバターを活用し遠隔で複数拠点の接客が可能
凸版印刷が提供する専用スタジオから、ひとりが全国の遠隔拠点に対して接客が可能。接客ノウハウに長けたスタッフを各店舗に配置する必要がなく、かつ非接触での接客を実現する。同サービスの提供は大阪から開始し、福岡・東京に専用スタジオを順次開設する。
スマートフォンにアバターを読み込ませることで情報を提供することが可能
サイネージに表示された二次元コードを読み込むことで、詳細情報を得ることができる。たとえば、レシピ情報やおすすめ商品情報などのリアル接客以上の付加価値を取得することができ、顧客満足度の向上や関連商品の購買につなげることが可能。また今後はQRコードを介さず、アバター自体の読み取りを可能にする専用アプリの開発を予定している。
同社は今後、同サービスにVRを組み合わせるなど、従来の店頭プロモーションやBPOのノウハウを活かし、流通小売業や観光業界をはじめとして幅広い業界に拡販し、遠隔接客の集中管理拠点の整備も推進していく。