NOT A HOTELは、NOT A HOTELアプリのAIコンシェルジュ機能をリリースしたことを発表した。GPT-3.5系の技術を活用した「学び、成長していく」AIコンシェルジュ。アーティストの長場雄氏がキャラクターデザインを手掛けた。
AIコンシェルジュ「Kevin」とは
NOT A HOTELは、新しい家の持ち方を実現するProptechスタートアップ。自宅や別荘のように資産として保有でき、相互利用可能な物件を年10日単位からシェア購入できるプラットフォームを提供している。
今回、オーナーおよび宿泊者の体験向上のため、予約からチェックアウトまでをサポートするAIコンシェルジュ機能をリリースした。
Dialogflow CX(Google Cloud)と GPT-3.5系 (OpenAI)および LangChain、pgvectorをはじめとする種々のテクノロジーを組み合わせて開発された AI「Kevin」は、次のような特徴を兼ね備えている。
1.予約リクエストから、チェックアウトまでをサポート
「Kevin」とチャットするだけで、宿泊予約の変更、朝食や夕食のリクエストなどを完結させることができる。これらの業務をAIが担うことで、現地スタッフがよりきめ細やかなサービスや接客を提供することにつなげる。
2.未学習の情報を自ら検索して探し出す
GPT3.5は、Chat-GPTにも組み込まれている大規模言語モデル。当日の天気やホテル周辺の観光地情報などを、インターネットから探し出してきて回答する。「Kevin」の回答は常に新しく生成されるため、まるで生身のコンシェルジュと会話しているような感覚のチャット体験を実現する。
3.NOT A HOTEL現地スタッフが持つおすすめ情報を学習
青島や那須など、現地で勤務するNOT A HOTELスタッフによるレコメンド情報を学習していくことで、地元の人しか知らないグルメやディープなスポットなどを紹介することが可能となる。
4.個性を備えた人間らしいAI
今後「Kevin」以外のAIコンシェルジュも追加し、ユーザーが自分と気の合うコンシェルジュを選べるようになる予定。キャラクターごとに学習内容や宿泊者とのやりとりが異なるため、次第に言葉遣いや詳しい分野などに個性が現れていく。
アーティスト長場雄氏による「Kevin」のキャラクターデザイン
「Kevin」のキャラクターデザインを手掛けたのは、アーティストの長場雄氏。長場氏のミニマルながら温かみを感じさせるタッチの作品とコラボレーションすることで、宿泊者にとって身近で親しみのあるAIコンシェルジュを目指した。デザインにインスピレーションを受けた言葉遣いをAIに学習させることで、性格なども表現している。