凸版印刷、ブランドマーケティング事業でNEW STANDARDと協業 MZ世代向けマーケサービス開発へ

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2023/07/20 06:30

 凸版印刷は、NEW STANDARDと資本業務提携(第三者割当増資で出資)を締結したことを発表した。

 凸版印刷は、「データの価値化」をコアバリューに、顧客企業の課題解決を実現するダイレクトマーケティング、CRMサービス、デジタルマーケティングへと事業を成長させてきた。サービスや組織強化を続け、専門人財を拡充し、知見を蓄積。現在は企業の経営課題に対応したビジネス変革(ビジネストランスフォーメーション、以下 BX)支援事業として推進している。

 NEW STANDARDは、「この世界は、もっと広いはずだ」をコーポレート・ステートメントに、オリジナルのAIツールとデザイン思考などを活用したブランド開発およびマーケティング事業を展開している。

 同提携において、凸版印刷のBX支援事業におけるさまざまな技術とNEW STANDARDのテクノロジーと知見を融合し、ブランドマーケティング領域で新たなサービス開発を目指す。

協業の背景

 近年、企業のマーケティング・プロモーション活動において、データによる顧客理解とそれによるコミュニケーション設計・顧客体験向上の重要性が増してきている。なかでも、ブランドマーケティング領域において顧客ターゲット層がMZ世代である場合、生活環境や価値観などの変化により旧来型の施策が通用しづらく、新たなコミュニケーション手法が求められるようになってきている。凸版印刷はBX支援事業における「データの価値化」をコアバリューに、DXに加えCX(顧客体験変革)とEX(従業員体験変革)を統合支援し、企業のビジネス変革を伴走するケーパビリティとノウハウを有している。

 一方、NEW STANDARDは、AIキュレーションツールおよびウェブメディア「TABI LABO」により蓄積された、MZ世代を中心とする顧客データベースとトレンド情報、オリジナルのAIツールおよびデザイン思考を用い、アジャイル型での「新しい価値(イミ)」創造と、ブランド開発やコミュニケーションを設計する知見を有している。本提携では、これら両社の知見・技術を融合させ、MZ世代をターゲットとし、顧客起点でアジャイル型ブランディングを実現する新たなマーケティングサービス開発を目指す。

協業の概要

デザイン思考を活用したブランド開発およびマーケティングサービスの開発

デザイン思考プロセスに、企業が保有する顧客データを活用することで、自社の顧客理解を深め、企業・商品・サービスの開発とブランディングおよび最適なコミュニケーション施策を設計・開発する方法論をサービスとして展開することを目指す。

MZ世代のユーザートレンドレポートの定期発行

メーカー・流通・金融など、産業別MZ世代(ミレニアルズ/Z世代:1980年~2010年頃にまでに生まれた層の人たち)の顧客インサイトやトレンドリサーチをコンテンツ化・レポートとして発行し、レポートを活用したセミナーやワークショップなどのサービスを展開することを目指す。

オリジナルAIツール開発

NEW STANDARDが保有するAIキュレーションツールやユーザーインタビューを実施する既存ツールをベースに、同提携によるブラッシュアップやOEM版の開発などを検討する。

 今後両社は、双方の知見・技術を掛け合わせたサービス開発を推進し、2023年度中にブランドマーケティング領域で、新規サービスの市場投入を目指し、2026年3月までに50社へのサービス提供を目指す。また、凸版印刷は同提携により、サービス向上と顧客体験設計の技術向上を実現し、ブランドマーケティング領域で競争優位性の確立を目指す。

今後の展開

 凸版印刷とNEW STANDARDは、双方の知見・技術を掛け合わせたサービス開発を推進し、2023年度中にブランドマーケティング領域で、新規サービスの市場投入を目指し、2026年3月までに50社へのサービス提供を目指す。また、凸版印刷は本提携により、サービス向上と顧客体験設計の技術向上を実現し、ブランドマーケティング領域で競争優位性の確立を目指していく。