サイバーエージェントは、インターネット広告事業において、クリエイティブの力で顧客の事業課題を解決するクリエイティブソリューションファームであるGOと業務提携したことを発表。これにより、ブランディングやクリエイティブを軸に、企業のCMOや経営者が抱える経営課題を解決する支援を強化していく。

市場課題と業務提携の背景
近年、メディア環境の変化と消費者ニーズの多様化が進む中、AIの進化によりその流れはさらに加速し、マーケティング領域はさらなる変化スピードと複雑さを増している。広告クリエイティブにおいてもAIの導入が進み、これまでにないスケールとコスト効率で多様なコンテンツを生み出すことが可能になりつつある。このような状況下において、広告クリエイティブは、「作る」ことに価値があるのではなく、企業やブランドが社会に対してどのような意味や価値を持つのか、その「存在意義」をいかに伝えるかということが、これまで以上に重要視されている。
このような背景のもと両社は、変化の最前線に立ち、マス広告とデジタル広告の垣根を越えた統合的な視点から、企業やブランドの「信じるべき理由」や「社会に対する提供価値」を、消費者の心に響くかたちで可視化・体現する、新たなクリエイティブソリューションを提供していく。
同社が保有する、広告効果の最大化を図る運用オペレーションおよびAI研究技術と、GOが培ってきたスタートアップから大企業に至るまでの多様な顧客に対する、クリエイティブを起点としたマーケティング支援および新規事業開発の知見を掛け合わせることで、企業が抱える事業課題、ブランディング、クリエイティブ戦略など多岐にわたる経営課題に対し、包括的な支援を提供する。
提供する支援サービスについて
同提携により、次の5分野を推進する。
1.「運用型のデジマス統合マーケティング」の開発・提供
GOが得意とする「マス主体の統合マーケティング」に加え、今後、広告予算のインターネットシフトとともに「デジタル主体でマスを含む統合マーケティング」が増えることが想定される。両社が協業することにより、これらの広告効果を一気通貫で最大化するための「運用型のデジマス統合マーケティング」の開発・提供を目指す。
2.次世代のブランディングメソッド、サービスの開発・提供
AIが加速するこれからの時代のブランディングは、表面的なグラフィック・コピーライティングではなく、顧客を引き付け、社員やステークホルダーのロイヤリティを高めることが重要になると考えられる。GOが展開する「事業成長に貢献するブランディング」と、同社が展開する『世の中や社会に対するWHAT TO DOを重視したブランディング』は親和性が高いことから、ブランディングのメソッドの共同開発や、AIを活用したサービスの開発・提供を目指す。
3.両社の組織を横断した、CMOおよび経営層への独自の支援体制の構築
CMOをはじめ経営層が抱える課題は、広告宣伝や販促活動等に加え、AI、DXなど多様化している。ブランディング、マーケティング、プロモーション、DX、生成AI活用、コストダウン施策など、両社のアセットを活用し、企業のCMOをはじめ経営層が抱える課題を一気通貫で対応可能な支援体制を提供する。
4.内製化支援サービスの拡充と提供
企業のマーケティングや生成AI活用等の内製化を支援するため、GOが提供するクリエイティブ能力向上を目的とした教育プログラム「THE CREATIVE ACADEMY」や同社の内製化支援や生成AIのリスキリング等のサービスの知見を活かしながら、新たなサービスの開発・提供を目指す。
5.両社間の研修やナレッジ共有による、ソリューション力の向上
各社の社内研修を該当事業の社員が相互で受講できるようにするとともに、合同研修の実施など、両社員のソリューション力向上を図ることを目的に、人材交流を積極的に行い、双方の社員の育成を図っていく。
