東京藝大・アステラス製薬ら、デジタルヘルスケアで産学連携 ゲーミフィケーションの活用も

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2019/08/09 15:00

 公立大学法人横浜市立大学(以下、横浜市立大学)と国立大学法人東京芸術大学(以下、東京藝術大学)およびアステラス製薬は、ゲーミフィケーションを用いた新たなデジタルヘルスケアソリューションの創出・実用化を目指し、3者間の産学連携のバーチャルな枠組みとして「Health Mock Lab.」を発足させた。

 ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素をサービスやシステムに応用し利用者のモチベーションや満足度を向上させる手法。

 Health Mock Lab.では、いずれかの当事者から提案されたアイディアについて、横浜市立大学が医学的な視点、東京藝術大学がゲーミフィケーションの視点、アステラス製薬がビジネスの視点から、共同でスクリーニングとブラッシュアップを行い、実用化の対象となるアイディアを選出する。

 さらに、このプロセスによって選出されたアイディアについて、横浜市立大学、東京藝術大学およびアステラス製薬は、研究開発、試作品の制作や実証試験など実用化に向けた取り組みを進めていく予定。

 横浜市立大学は、2018年にクリエイティブ研究拠点「コミュニケーション・デザイン・センター(YCU-CDC)」を先端医科学研究センター内に開設。YCU-CDC では、新たなアイディアやテクノロジーを活用して医療に実装するために、従来の医療の手法だけでなく、デザイン・アートなどのクリエイティブ手法を取り入れた研究を進めている。

 東京藝術大学大学院映像研究科は、2019年度からゲームコースを開設。アニメーションにおける世界観の構築やインタラクティブ・メディアの応用など、これまでに培った基盤を活かしたゲーム研究を行い、産業界との連携も積極的に行っていく。

 アステラス製薬は、医療用医薬品(Rx)事業で培ってきた強みと異分野の技術・知見を融合した、新たなヘルスケアソリューションの創出を目指している。今回のHealth Mock Lab.発足は、この取り組みの一環である。