――まずは御社の事業概要について教えてください。
株式会社オロは、デジタルマーケティングの戦略設計から実施・運用をワンストップで手掛けています。
プロモーション・デジタル広告・ウェブ・アプリなどのソリューション構築をはじめとした豊富なデジタルマーケティングのノウハウをもとに、企業のマーケティング業務の効率化にとどまらず、新たなデジタル体験の提供による事業の変革をサポートしています。マーケティングDX、プロモーション、ブランディング・CI/VI開発など、認知からCRMまで、フルファネルマーケティングに対応するサービスの提供も行っています。
――2021年11月に開始したインストリーム広告に特化したCM制作にはどういった特徴があるのでしょうか。
インストリーム広告においては消費者の閲覧環境や姿勢も異なるため、テレビCMとは異なるクリエイティブを設計する必要があります。弊社のメディアチームがさまざまな動画クリエイティブを運用する中、インストリーム広告時に一定の工夫を入れることで、劇的に再生効果が高くなることがわかってきています。
本サービスでは、過去のクリエイティブや広告配信のデータ分析結果を元に、効果的であった広告に共通する要素を取り込んだインストリーム広告用CMを制作します。配信媒体の性質を考慮したクリエイティブ開発や施策の立案、成果分析なども一気通貫で実施。視聴率・ブランドリフト効果の高いクリエイティブを構築し、メディアでのターゲティングとクリエイティブを組み合わせて、商材の認知と興味喚起を促すことを実現しています。
――本サービスの開発体制や、開発にあたり工夫した点などについて教えてください。
メディアプランナー、データアナリストを中心に、インストリーム広告で成果を出すことができるポイントの分析を実施。クリエイティブの分析結果をクリエイティブディレクターと共有し、成果にコミットするための体制を整えました。
たとえば、レスポンス用の動画ではデジタル用のクリエイティブを構築していますが、テレビを含めたブランド向けのCMに関しては、デジタル用を制作したり再編することをせずにそのまま配信することも多くあります。クリエイティブはテレビCMと同じだったり、メディア側での広告配信工夫のみでしか改善できないケースも多く、まだまだデジタルに適したCMは多くないように感じています。
「CM・動画」というくくりで捉えるのではなく、インストリーム広告のメディア特性を活かしたクリエイティブづくりの重要性の啓蒙にも寄与できればと考えています。
クリエイティブの重要性が伝わり始めているとはいえ、まだまだデジタルメディアのクリエイティブに大きな予算をかける企業さまは少ないのが実情です。そのため弊社としても、ターゲティングなどデジタルメディア独特の手法と組み合わせて、ユーザーとのマッチも念頭に入れたクリエイティブ開発にも力を入れるなど、日々コスト&パフォーマンスの改善につとめています。
――インストリーム広告に特化したCM制作をこれからどのようなサービスに成長させていきたいですか?
本サービスでは現在、お客さまの声を集め、PDCAを回していくための体制を整えているため、随時バージョンをアップデートされていく予定です。
また現在のテレビCMは、トータルの面を抑えるという意味では商品購買におけるテレビの影響力は大きく、小売・流通企業さまへの宣伝としても効果的に機能しているため、出稿する企業の優先度が高い媒体です。今後もさらに消費者がネットを使用するようになるその未来を見据え、消費者へのアプローチをより深化させていくことで、購買にも強く影響力を持つソリューションを生み出していければと考えています。