東陽テクニカ、クリエイティブ制作のワークフローを効率化するデジタルアセット管理ツールを販売開始

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2022/10/26 12:00

 東陽テクニカは、アメリカ・Perforce Software社製のデジタルアセット管理ツール「Helix DAM(ヘリックス ダム)」の日本での販売を開始した。

 「Helix DAM」は、あらゆる種類、サイズのデジタルアセット(データファイル)を安全かつ一元的に保管・管理するためのツール。デジタルアセットの検索からバージョンの管理、再利用、レビュー、そしてプロジェクトの進捗管理まで、クリエイティブ制作の現場で必要となる機能を数多く搭載している。

 同社は、「Helix DAM」の提供を通じて、デジタルアセットの適切な管理からクリエイティブ制作のワークフローの効率化を図ることで、制作現場の生産性向上を支援し、日本のソフトウェア開発のさらなる発展に貢献していく考え。

 社会のデジタル化が急速に進むにつれ、VRやAR、MRなどの仮想化技術を利用したビジネスも拡大し、それらの技術を利用して提供されるサービスや体験に対する期待も高まっている。現実世界と遜色ない仮想空間を作り上げるためには、高解像かつ高精度なデジタル画像や3Dモデル、音源や映像などのデジタルアセットが大量に必要とされる。これらのデジタルアセットは、制作に使われるツールもそのフォーマットもさまざまであるがゆえに、一元的な管理が非常に難しいという側面があった。そのため、複数の場所に分散して保管された結果、ファイルがすぐに見つからない、自身の手元にあるファイルが最新版かどうかの確信が持てないなどの問題が生じていた。ソフトウェア開発の現場では、これらの解決策として、バージョン管理ツールが以前より導入されてきたが、従来のツールは視覚的・直感的な仕様ではないものが多く、クリエイターにとって使いづらいことが課題となっていた。

 「Helix DAM」は、クリエイターの利便性を追求したウェブベースのデジタルアセット管理ツール。フォーマットが多岐にわたり容量が非常に大きくなりやすいデジタルアセットすべてを一元的に保管できるデータベースを提供する。このデータベースは、バージョン管理ツール「Helix Core」を利用しており、Adobe PhotoshopTMやAutodesk MayaTMなどのクリエイティブツールからファイルを「Helix DAM」に保存(登録)するだけで、「Helix Core」がデータを守り、バージョン管理まで厳密に行う。

 さらに、2D画像に加え3Dデータまで対応可能なプレビュー機能、AIによる自動タグ付け機能、Elasticsearch(Elastic社が提供する、高速かつスケーラブルな分散型検索/分析エンジン)を利用した高速かつ高精度な検索機能を実装し、目的のデータファイルを即座に見つけ出せるようにしている。既存のデジタルアセットを別プロジェクトなどで再利用するための仕組みも用意されており、ウェブブラウザ経由でプレビュー画面をレビューし、コメントを残すことや、かんばんボードでクリエイティブ制作の進捗状況を俯瞰することも可能となっている。

 「Helix DAM」は、デジタルアセットの管理およびクリエイティブ制作のワークフローを大幅に効率化することで、クリエイターの作業負担を軽減し、貴重なデジタルアセットの価値を最大化する。

デジタルアセット管理ツール「Helix DAM」の主な特徴

  • ファイルの種類やサイズを問わず、すべてのデジタルアセットを一元管理
  • デジタルアセットを安全に保管。厳格なアクセス管理で外部との共有も安心
  • ファイルとして単体で管理しながら過去の変更履歴をすべて保持(バージョン管理)
  • 2D画像に加え、3Dデータのプレビューも可能
  • デジタルアセットの中身をAIが自動で判断し、タグ付け
  • Elasticsearchを利用した、高速かつ高精度な検索
  • プレビュー画面上でレビュー、ピンポイントのコメント付けが可能
  • プロジェクトの進捗をかんばんボードで視覚化
  • Adobe PhotoshopTMやAutodesk MayaTMなどのクリエイティブツールとも連携