モリサワ、和文デザイン書体や多言語書体など2024年度新書体を追加発表

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2024/09/06 09:00

 モリサワは、2024年度新書体として、すでに発表済みの写研フォントや同社初の和文バリアブルフォント「DriveFlux」に加えて、世界観づくりにぴったりな和文デザイン書体やグローバルな情報発信にも対応できる多言語書体など、合わせて140以上のファミリーをリリースすることを発表する。また、追加ラインナップ発表に合わせ、新書体ティザーサイトを公開。サイト内では、ラインナップや書体見本をまとめた紹介ムービーを掲載している。

Morisawa Fonts 2024年度 新書体紹介ムービー

 

 本年度は、サイケデリックなアートや音楽からインスパイアされた極太の「虹蛸天国(にじたこてんごく)」のほか、丸い輪のような装飾が楽しげな印象を与える「はるかぜ」、江戸文字からインスパイアされた「てやんでぇ」など、世界観づくりにぴったりなデザイン書体をリリース。

 さらに書家による毛筆の文字がもととなった「花氷(はなごおり)」など、華やかな筆文字系デザイン書体の選択肢が広がる。明朝体には、2023年にリリースした「欅(けやき)明朝 Oldstyle」の見出し書体「欅見出明朝」や、人気の「秀英にじみ」シリーズから「秀英にじみ初号明朝」などを新たに追加。

 そのほか、グローバルな情報発信にも対応できる多言語フォントが拡充。オールドスタイルのゴシック体「A1ゴシック」に簡体字や繁体字が、欧文スーパーファミリー「Role」にインドと東南アジアの主要な種類の文字に対応する多言語展開ファミリーが、それぞれ登場する。

 SCREENグラフィックソリューションズのヒラギノフォントには、人気書体「こぶりなゴシック」のもっとも細いウエイト、W0が追加される。

 2022年にモリサワグループの一員となった、台湾を代表するフォントメーカーArphic Typesからは、中国語の表現がより豊かになる簡体字・繁体字書体ラインナップを強化。シンプルで可読性の高いユニバーサルデザイン(UD)書体「AR UDJingxiheiE1(アーフィックユーディージンシーヘイイーイチ)」や、柔らかくも力強い印象の「AR ShuYuanSong(アーフィックスーユェンソン) Text H32」などArphic Typesの代表書体が追加。また、温かみとリズミカルな動きを表現した「AR Mochi(アーフィックモチ) H16C90」や、近未来的な雰囲気の「AR Xinyi(アーフィックシンイー)」は、翠流(すいりゅう)シリーズのベースとなった書体。

 アメリカに拠点を置くOccupant Fontsの欧文ライブラリも加わる。シンプルながら遊び心を感じさせる書体「Magmatic(マグマティック)」や「Zócalo Text(ソカロテキスト)」のほか、目を引く華やかなディスプレイ書体「Occupant Gothic(オキュパントゴシック)」や「Biscotti(ビスコッティ)」など、バラエティ豊かなラインナップを追加する。

 新書体は今秋以降順次、高品質でバラエティ豊かな2,000書体以上のフォントを提供するサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」などの対象製品を通じて利用できる。