サイバーエージェントはデジタルインファクトと共同で、国内動画広告の市場調査を実施した。
本調査では、インターネットを通して配信される動画広告の年間広告出稿額を推計し市場規模予測を算出しており、動画広告市場の推計・予測を「広告デバイス別」「広告商品別」に出している。くわえて「縦型動画広告の推計・予測」についても調査し算出している。今回で11回目となる国内の動画広告市場の調査結果は以下のとおり。
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【1】 動画広告市場推計・予測 <デバイス別> (2023年~2028年)
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2024年の動画広告市場は、昨年対比115.9%の7,249億円に到達/2025年に8,408億円、2028年には1兆1,471億円に達する見込み
2024年の動画広告市場規模は、昨年対比115.9%となる7,249億円と順調な成長を遂げた。スマートフォン向け動画広告需要は昨年対比113.9%の5,750億円にのぼり、動画広告需要全体の79%を占めている。
また、コネクテッドテレビ向け動画広告需要は昨年対比137.8%となる1,020億円と、昨年に引き続き動画広告市場全体の成長をけん引する、高い成長を遂げた。さらに2028年には、動画広告市場全体のうち、コネクテッドテレビ向けが約20%(19.8%)を占める見込み。
動画広告市場は今後も高い水準の成長を維持し、2028年には1兆1,471億円に達すると予測。
広告商品別市場規模の推計・予測(2023年~2028年)
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広告商品別でみると、2024年の動画広告市場では、コネクテッドテレビ向け広告を含むインストリーム動画広告の需要が大きく増加し、市場全体の成長をけん引した。
また、縦型動画広告の需要が大きく伸び、動画広告における新たな需要を掘り起こし、市場全体の成長を底上げする結果となった。2023年は、全体の動画広告市場のうち縦型動画広告の占める割合が、8.4%だったところから、2024年には12.4%にシェアを拡大した。なお2028年には、全体のうち18.2%を縦型動画広告が占める割合になると予測する。
【3】 縦型動画広告需要の推計・予測 2023年~2028年
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縦型動画広告の需要が大幅に増加/2024年の市場規模は、昨年対比171.1%の900億円に到達/2025年には1,163億円、2028年には2,088億円に達する見込み
2024年は、大手広告主による縦型動画広告フォーマットへの出稿が進んだ。そのため、縦型動画広告の需要が大幅に増加し、2024年の縦型動画広告の市場規模は昨年対比171.1%、900億円に達した。
ユーザーの縦型動画コンテンツの視聴時間の全体に占める割合が増加しており、これを受けて大手SNSや動画配信サイトでは、ユーザー向け、広告主向け双方のサービス体制を強化している。広告主におけるクリエイティブ制作の負荷が低減し、縦型動画広告フォーマットが、広告主の動画プロモーションにおいて欠かせない広告フォーマットのひとつとして定着することで、縦型動画広告の需要は引き続き増加し、2028年の市場規模は2,088億円に達すると予測する。
調査概要
- 調査時期:2024年9月から12月
- 調査対象:動画広告市場
- 調査方法:市場関係者へのヒアリング、調査主体ならびに調査機関が保有するデータ分析、公開情報の収集
- 調査機関:デジタルインファクト