2020年シニアのスマホ利用者は77% 乗り換え検討のきっかけは「3G回線の終了」/MMD研究所

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2020/08/07 05:00

 MMD研究所は、予備調査で60歳~79歳の男女10,000人、同調査では60歳~79歳のスマートフォン所有者500人とスマートフォンへ乗り換え検討しているフィーチャーフォンまたはガラホ所有者500人に、「2020年シニアのスマートフォン・フィーチャーフォンの利用に関する調査」を実施した。

シニアのモバイル端末所有率9割超 うちスマホは77%、昨年より8.5pt増加に

 60歳~79歳の男女10,000人を対象に、モバイル端末の所有について聞いたところ、モバイル端末の所有率は92.9%で、メインで利用しているモバイル端末の内訳は、「スマートフォン」が77.0%、「フィーチャーフォン」が17.3%「ガラホ(4GLTEケータイ※以下ガラホ)」が5.7%となった。

 シニア向けスマートフォンを含むスマートフォンの利用割合について、2012年から行っているシニア調査をもとに2020年までの推移を集計した。スマートフォン利用者は2020年(n=9,292)の77.0%と2019年(n=5,835)の68.5%と比べ、8.5ポイント増加。2012年(n=769)の12.7%と比べると64.3ポイント増加となった。

 続いて、シニア向けフィーチャーフォンを含むフィーチャーフォンの利用者の割合を見てみると、2020年(n=9,292)の17.3%と2019年(n=5,835)の31.5%と比べ、14.2ポイント減少。2012年(n=769)の87.3%と比べると70.0ポイント減少となった。

フィーチャーフォン・ガラホ利用者の4割がスマホへの乗り換え意向あり

 フィーチャーフォンまたはガラホ利用者(n=2,055)を対象に、スマートフォンへの乗り換え意向を聞いたところ、「いますぐにでも乗り換えたい」が2.9%、「いますぐにではないが、乗り換えを検討している」が41.1%とあわせて44.0%のシニアが乗り換え意向があることがわかった。

シニアの22.1%が緊急事態宣言発令後モバイル端末利用時間増えたと回答

 通信会社と回線を契約しているモバイル端末を所有している人(n=9,256)に、新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言発令後にメインで利用しているモバイル端末の利用時間について聞いたところ、「増えた」が6.3%、「やや増えた」が15.8%と合わせて22.1%が増えたと回答した。

 これを端末別に見るとスマートフォン所有者(n=7,135)の26.8%がスマートフォンの利用時間が増えたと回答した。

外出自粛期間にスマホで新しく始めた・頻度が増えたことの上位「オンラインショッピング」「家族・友人との音声通話」「ゲーム」

 通信会社と回線を契約しているモバイル端末を所有している人を対象(n=9,964)に、外出自粛期間中、新しく始めたこと・する頻度が増えた習慣・行動について聞いたところ(複数回答可)、「部屋の片づけ」が18.2%ともっとも多く、次いで「映画・ドラマの視聴」が16.2%、「散歩」が13.7%となった。

 前問で外出自粛期間中、新しく始めたこと・する頻度が増えた習慣・行動が増えたと回答したスマートフォン利用者(n=4,005)を対象に、スマートフォンを活用しながら行っていたものがあるかどうかを聞いたところ、「スマートフォンを活用しながら行ったものがある」と回答した人が54.1%、そのうちのもっとも多かった回答が「オンラインショッピング」で17.0%、次いで「家族・友人との音声通話」が14.6%、「ゲーム」が13.8%となった。

直近3ヵ月の買い物での決済方法、頻度増えたのは「クレジットカード類」21.7%、「QRコード決済」14.5%

 モバイル端末所有者を対象に、直近3ヵ月間の買い物で利用した決済方法を聞いたところ、頻度が増えた項目は「クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード」で21.7%ともっとも多く、次いで「QRコード決済」が14.5%となった。

スマホの利用きっかけ上位は「地図・ナビ」「LINE」「家族のすすめ」 スマホ検討きっかけは「3G回線終了」「災害時対策」「地図・ナビ」

 60歳~79歳の男女(n=10,000)からスマートフォン所有者(n=500)とスマートフォンへ乗り換え検討しているフィーチャーフォンまたはガラホ所有者(n=500)を抽出し、スマートフォン所有者(n=500)にスマートフォンの利用を始めたきっかけ(複数回答可)を聞いたところ、「LINEなどのコミュニケーションツールを使いたかったから」が25.6%ともっとも多く、次いで「家族にすすめられたから」が24.8%、「地図・ナビゲーションを利用したかったから」が19.8%となった。

 続いて、スマートフォンへ乗り換え検討しているフィーチャーフォンまたはガラホ所有者(n=500)にスマートフォンを利用してみたいと思ったきっかけ(複数回答可)を聞いたところ、「3G回線がもうすぐ終了するから」が26.4%ともっとも多く、次いで「災害などの際に持っていたほうがいいと思ったから」が21.2%、「地図・ナビゲーションを利用したかったから」が18.2%となった。

コロナ禍でスマホ利用していて良かったこと上位は「情報収集しやすい」「家族・友人との無料音声通話」「暇潰しできる」

 スマートフォン所有者(n=500)に新型コロナウイルスが拡大するなか、スマートフォンを利用していて良かったことを聞いたところ、「情報収集がしやすい」が26.6%ともっとも多く、次いで「家族・友人との音声通話が無料で出来る」が25.0%、「暇な時間を潰せる」が17.8%となった。

調査概要

  • 調査内容「2020年シニアのスマートフォン・フィーチャーフォンの利用に関する調査」
  • 調査期間:2020年7月22日~7月26日
  • 調査方法:インターネット調査
予備調査
  • 調査対象:60歳~79歳の男女10,000人
本調査
  • 調査対象:スマートフォン所有者500人、スマートフォンへ乗り換え検討しているフィーチャーフォンまたはガラホ所有者500人