Dropboxがクリエイティブツールアドオン開始 大容量データ制作物のワークフロー課題を改善

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2020/10/19 05:00

 Dropbox Japanは、クリエイティブワークフローの課題を解決するためのシンプルなソリューション、クリエイティブツールアドオンの提供開始を発表した。

 昨今、世界中で急速に普及しているテレワークは、メディア編集者などのクリエイターにとって、クリエイティブプロセスを複雑化させている。離れた場所に複数の共同作業パートナーがいるワークフローでは、コンテンツの閲覧や大容量ファイルの送信、フィードバックの確認、データセキュリティの維持などが課題となっている。

 同社は、クリエイティブワークフローにおける課題を解決するため、まざまな業界のメディア編集者のために特別に設計された新しいクリエイティブツールアドオンを開発。コラボレーションプロセスの障害を取り除き、スムーズに作業が進められるようにすることを目的としている。

 同ソリューションの具体的な機能は、以下のとおり。

ダウンロード品質のオプション

 4K画質、いずれは8K画質で、配信されるプロジェクトに合わせ、最大容量のファイル形式に対応できるよう機能をアップグレード。大容量のファイルを小さいサイズに変換することで(例:巨大な.MXF動画ファイルを小容量のH.264バージョンに変換するなど)、接続が遅い場合や、時間やデータ容量が限られている場合でもダウンロードできるように。

⼤容量ファイルのプレビュー機能およびオーディオトラックセレクション

 より⼤きなファイルに対応するために、ファイルプレビュー機能を強化。今後は、最⼤150GBまでの動画ファイルをDropboxでストリーミングしてプレビューできる。レビュアー全員が⾳声ファイルや動画ファイルをダウンロードしなくても、また、ファイルが作成されたアプリケーションを持っていなくても、メディアファイルを多数のレビュアーと共有したうえで共同作業が可能となる。動画に複数の異なる⾔語や⾳声トラックが必要な場合は、ひとつの動画で複数のトラックから選択し、ダウンロードせずに必要なプレビューが可能。また、Dropbox内で、ステレオでトラックを表⽰して設定し、オーディオコンポーネントの有効/無効を切り替えることができる(オーディオトラックセレクション機能)。

メタデータ検索

 ファイル名を知らなくても探しているものを⾒つけることができる。Dropbox内での画像ファイル整理が容易となる。

フレーム単位のコメント機能

 メディア編集者は多くの場合、ほかの⼈と共同で動画ファイルを作成するために多くの時間を費やしている。動画に関するフィードバックの受け渡しは、編集内容についてメールで何度もやり取りし、タイムコードもできるだけ正確に記録しなければならないため、作業が複雑となる。そこで同社では、フレーム単位の精密なコメント機能を導⼊。これにより、Dropbox内で直接動画のフレームに正確なコメントを付けることが可能となる。チームメンバー、クライアント、ベンダーにタグ付けしてコメントを通知することで、プロジェクトを円滑に進めることができる。QuickTime、MPEG-4、MXFなど、もっとも⼀般的に使⽤されている動画ファイル形式に対応している。

⼤容量ファイルの転送

 「Dropbox Transfer」は、完成したフル解像度の動画や広告キャンペーンのアセットなどの⼤容量データを配信する際に適したファイル転送機能。従来は100GBだった本転送機能が、今回、最⼤250GBまでのファイルを転送できるようになった。Dropboxの容量を使⽤せずに、パスワードを付けて安全に送信できるため、ハードドライブを宅配便で送ることも、⼤容量のUSBメモリを発送する必要もない。ファイルを開いたユーザーを確認でき、受信者はDropboxのアカウントがなくてもファイルにアクセスして閲覧することが可能。

 ⼤容量ファイルのプレビュー、フレーム単位のコメント、⼤容量ファイルの転送の各機能はすでに利⽤可能となっており、そのほかのクリエイティブツールアドオン機能は今後数ヵ月以内に提供が開始されるとのこと。