多種多様な電子機器に半導体を提供する半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、拡張現実(AR)スマート・グラス・ソリューションの開発と普及を促進する「LaSAR Alliance」(Laser Scanning for Augmented Reality)を設立したことを発表した。主要な技術開発企業、サプライヤおよび製造メーカーで構成されるLaSAR Allianceの設立メンバーは、ST、Applied Materials社、Dispelix社、Mega1社およびOsram社の5社となる。
1日中着用できるARスマート・グラスには、小型・軽量で消費電力を抑えつつ、良好な視野角(FoV)と広いアイボックスを実現するという技術的課題がある。メンバー各社は、STが開発したレーザー・ビーム・スキャニング(LBS)ソリューションをベースとするNear Eyeディスプレイによりこれらの課題に対応することができるという認識のもと、LaSAR Allianceを設立した。
LaSAR Allianceには、ARスマート・グラスを開発するうえで基盤となる要素がすべて集約されており、STのMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems:微⼩電気機械システム)マイクロ・ミラー・プラットフォームおよびBCD(BIPOLAR-CMOS-DMOS)プロセスにおける専門技術、Osram社の小型照明光源、Applied Materials社とDispelix社の先進的なウェーブ・ガイドといった製品をMega1社の小型光学エンジンに集積。これにより、スタイリッシュかつ機能性に優れ、快適に装着でき、アプリケーションに応じて重要な情報を提供するARスマート・グラスの開発が実現するという。