東芝デジタルソリューションズは、東芝と同社が発起人となり、2020年3月に設立した「ifLinkオープンコミュニティ」の会員企業を対象に、既存のIoT機器やウェブサービスを組み合わせ、容易にIoTサービスをつくりあげることができる共創型IoTプラットフォーム「ifLinkプラットフォーム」の提供を開始した。同コミュニティ内で実証を終えた会員企業が同プラットフォームを使うことで、商用化サービスの立ち上げ、ビジネス展開が可能になる。
ifLinkは、同社が開発した、ユーザーが自分で機器やウェブサービスを連携できるIoTプラットフォーム。IFTHEN型の設定を行うだけでスマートフォンを通じてさまざまなIoTデバイスと容易に連携でき、たとえば「ある部屋に入ったら」という「IF（条件）」に「部屋のライトが光る」といった「THEN（アクション）」を組み合わせることで、部屋への入室をセンサーが感知すると自動で照明がつく、というシステムを容易に構築することができる。
従来のIT産業においては、1社がすべての製品機能を製造、開発し、顧客に提供してきたが、技術範囲の広いIoTにおいては、1社で機器、通信、ウェブまでを一貫して提供するのではなく、複数社が共同でサービスを提供する枠組みが求められている。
同プラットフォームでは、IoTデバイスやウェブサービスの機能を「ifLinkモジュール」として部品化。ユーザーは、このifLinkモジュールを自由に組み合わせた「ifLinkレシピ」を作成することで、容易にIoTサービスを作ることが可能になる。これにより、IoTデバイスやネットワーク接続に要する技術的なハードルを下げ、これまでIoTサービスの提供に関わるのが難しかった人や企業とともにサービスを共創、開発することができる。
「ifLinkプラットフォーム」プラットフォームの主な特徴
ifLinkサーバに登録された ifLinkモジュールリストのなかから、サービスの実現に必要なモジュールを選択し、IF（条件）とTHEN（アクション）を自由に組み合わせてifLinkレシピを作成。そのレシピをスマートフォン上のifLinkアプリにダウンロードするだけで、すぐにサービスを使うことができるようになる。
コミュニティで生まれた商用サービスに信頼性の高いプラットフォームを提供
同コミュニティでは、ユーザーが共有して利用できるifLinkモジュールの開発、ifLinkを使ったIoTサービス試作、実証活動などを実施。同プラットフォームは、試作、実証されたIoTサービスの商用化・サービス立ち上げのフェーズから展開フェーズまで、段階的にアップグレードしていける契約プランや、信頼性の高い稼働環境やサポートを提供している。
今回提供を開始する同プラットフォームは、主に、自社サービスをユーザーに商用展開する 同コミュニティの会員企業向けに、まとまった規模で提供することを想定。今後、さらなる普及を促進していくため、少量でも契約、利用できる一般利用者向けの提供を展開していくとのこと。
