KDDIとカシオ計算機は、自分では撮影することができない視点や、プロ仕様の構図での特別な写真・映像を気軽に撮影することができる、遠隔セルフィーが可能なカメラシェアリングサービス「マチカメ」の実証実験を行う。
観光地や地方都市での活用施策の検討として長崎県佐世保市の「ハウステンボス」にて、2019年9月7日から2019年10月31日までのイベント期間中に共同で実施し、サービスに対する受容性などを調査。イベント期間中は、ハウステンボス内のアムステルダム広場や、フラワーロードを含めた写真映えする人気スポット複数ヵ所に設置したカメラを利用客が無料で利用できる。
本サービスは、クラウドに接続された固定カメラをウェブアプリから遠隔操作できる撮影システム。本実証実験では、利用客は自身のスマホから撮影スポットに設置した2次元コードを読みとり、写真映えする場所に設置した固定カメラにアクセスすることで、自分では撮影することができない視点から遠隔で撮影することができ、アプリをダウンロードすることなく利用することも可能。
撮影手順は下記のとおり。
- スマートフォンでQRコードを読み取る
- 「マチカメ」のウェブサイトにアクセスし、カメラ撮影ボタンを押下
- カメラの前でポーズ
- 長押しで写真をダウンロード
本実証実験では、通信環境や通信機器の提供、サービスの運用サポートなどをKDDIが担当し、クラウドを使った撮影システムやウェブアプリの開発、カメラの撮影ノウハウの提供などをカシオが担当する。
今後は、両社が提供する協業サービスとして、話題喚起で集客を図る観光地やテーマパークといった事業者に向けて事業化を目指す。将来的には、第5世代移動通信システム「5G」を活用した、高解像度な動画撮影など、今まで体験したことのない新しい映像の価値提供によってサービスの拡張を検討している。
実験システムの構成
実験システムは、通信機能を備えた設置型カメラ・クラウドサーバー・ウェブアプリ・2次元コードから構成している。利用客自身のスマホで2次元コードを読み取るとウェブアプリが起動し、サーバー経由で設置型カメラに接続。利用客のスマホから設置型カメラのシャッターを切ることができ、撮れた写真はサーバー経由で自身のスマホにダウンロードできる仕組みとなっている。