電通デジタルは、「日本における企業のデジタルトランスフォーメーション調査(2021年度)」を実施した。同調査は2017年以降経年で調査を続け、今回で5回目の実施となる。
同調査の主な結果は、次のとおり。
DXに着手している企業は81% 2020年からは7%、新型コロナ流行前の2019年からは11%増
コロナ禍によりDXの必要性の再認識、重要視が進む
コロナ禍による企業内でのDXの位置付けの変化については、65.1%が「重要度が上がった」と回答した。
自社が「変化する顧客の期待に応えられていない」と感じている企業が4割近く
コロナ禍のもうひとつの側面として、自社が「顧客の期待に応えられていない」と回答した企業は39.2%に上る。多くの企業が危機感を持ち、顧客対応の進化・改善を必要としている結果となった。
「顧客の期待に応えられている」と回答した企業ほどDXへの取り組みが進む
その一方、「顧客の期待に応えられていない」と回答した企業は、DXへの取り組みが「計画中」や「計画自体がない」といった回答が多く、DX推進が変化する顧客ニーズへの対応にも大きく相関していることが浮き彫りとなった。
成果創出企業ほどDX戦略の推進や事業モデル変革、新規事業開発に取り組む
成果非創出企業に比べて、システム導入や既存事業でのデータ活用に留まらず、時代や消費者の変化に対応するために、DXで事業変革や新規事業開発に取り組み、成果を実感していることがうかがえる。
成果創出企業ほどミッションやパーパスを制定
DXの推進は企業全体に関わる重要な変革・取り組みのため、その基礎、スタートとして“変化する社会に対する企業の存在意義の再定義”や“デジタル化への対応・DXを通して実現したい提供価値”といった「ミッションやパーパスの制定」が重要となることがうかがえる結果となった。
調査概要
- 調査対象者:従業員数500人以上の国内企業所属者
- 算出用サンプル数:3,000サンプル
- 調査対象者の業種:全業種 ※日経BPグループモニターおよび提携モニターを対象
- 調査対象者の所属:経営・社業全般、経営企画・事業開発、営業/営業企画・販売、カスタマーサービス、製品開発、企画・調査・マーケティング、デジタル統括/推進、IT/情報システム、広報/宣伝
- 調査対象者の役職:経営者・役員クラス、本部長・事業部長/部長クラス、課長クラス、係長・主任クラス
- 調査時期:2021年9月29日~10月8日
- 調査会社:日経BPコンサルティング