小説プラットフォームBookBaseを展開する株式会社BookBaseは、漫画家の桐木憲一氏率いるWebtoon制作スタジオKnockToonを運営するノックトゥーンと2022年9月よりWebtoon制作における業務提携契約を締結したことを発表した。BookBaseによる原作創出能力をもとに、KnokToonスタジオが誇る高品質の作画技術により、時代を切り拓く次世代Webtoonを創出し、世界に熱狂を生み出すことを目指す。
今回の業務提携契約は、韓国をはじめ、世界で急拡大するスマートフォン主体の縦スクロールマンガであるWebtoonの市場拡大を受け、日本国内でも数多くのWebtoonスタジオが乱立している状況下において、安定的かつ高品質の作品制作を行い、韓国産Webtoonに勝つためのコンテンツ制作を行っていくための提携となる。
韓国ではウェブ小説を原作としたWebtoonのヒットが目覚ましく、ウェブ小説投稿サイトからWebtoonへのメディアミックスを円滑に行う体制が整ったことが、安定的な作品の供給につながっているといえる。
しかし、日本国内においては部分的な提携にとどまっていることがほとんどであり、Webtoonに最適な原作を確保することが難しい環境下にある。これらを解決するために、原作と作画をそれぞれに注力し、Webtoonに最適な原作の開発と原作から作画を行いWebtoon化する技術開発を共同で行っていくことが同提携の狙い。また、原作と作画それぞれの領域においてクリエイターの利益と権利を守ることへも注力し、今後のWebtoon市場拡大と次世代クリエイターを持続的に生み出すことに尽力していく。
BookBaseによる原作開発の強み
BookBaseでは小説をコンテストから選出し、編集部による編集・校正を経て、自社プラットフォームにて販売を行うことができる一気通貫の出版DXプラットフォームを実現して。そのうえ、小説家の育成を目的としたプロの作家も数多く在籍する小説家コミュニティ「BB小説家コミュニティ」を運営しており、作品の創出から編集までを一社で行うことができる環境を実現している。
BookBaseがWebtoonの原作開発を行うことにより、これまでWebtoonスタジオが独自に原作開発を行うために小説家を募集し、原作制作までのマネジメントと権利の管理を行う必要がなくなり、製作コストの低下と業務効率の最大化を図ることが可能になる。
また、原作を生み出す小説家においても、ひとつのスタジオ内で原作をつくるのではなく、BookBaseとともに行うことで小説家のマネジメントに長けた編集チームとともに作品づくりを行うことが可能になり、コミュニケーションコストが低下し、さらに作り出された原作についてもひとつのスタジオにとどまらず提携スタジオを増やすことにより、さまざまなスタジオでWebtoon化を行うことが可能となる。
またBookBase上で、ノベライズ作品の販売などを行うなどの選択肢も増やすことができるとのこと。
KnockToonの強み
KnockToonは、2013年に創業したゲームイラスト制作会社であるCricoから派生したWebtoonスタジオであり、Cricoも含め約1700名の人数がパートナークリエイターとして登録されている。多くのクリエイターとの協業が可能なため、男性向け、女性向け、カラー作品、モノクロ作品など、あらゆる漫画表現に対応することができる。
KnockToonのWebtoon制作力と、BookBaseの持つ良質な原作制作力を活かして、 独自のIP制作や、Webtoon作品・横読み漫画作品を制作していく。
今後、BookBaseが運営するBB小説家コミュニティを中心としたWebtoon原作コンテストを開催し、原作者を目指す作家とともにBookBase編集チームとKnockToonプロデューサーが原案を作り上げ、それをもとにWebtoon用の原作へと昇華させていく考え。そこから、KnockToonがその原作を基に構成を行い、Webtoon作品を制作。その後、KnockToonが提携する配信プラットフォームなどを中心に、読者様へ最高の体験を届けていくという。