ソニー、立体的な音場を実現する音楽体験「360 Reality Audio」の提供を開始

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2019/10/17 13:30

 ソニーは、没入感のある立体的な音場を実現する新たな音楽体験「360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)」の提供を開始する。2019年秋に欧米などから、Amazon Music HD、Deezer(ディーザー)、nugs.net(ナグズネット)、TIDAL(タイダル)の計4つのストリーミングサービスを皮切りに、Mark Ronson(マーク・ロンソン)、Pharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)などのコンテンツ約1,000曲がこの新しいフォーマットで順次配信される。

 今年1月の「CES 2019」で発表された360 Reality Audioは、オブジェクトベースの空間音響技術で実現される音楽体験。コンテンツの制作時には、アーティストやクリエイターの創造性や音楽性に従って、ボーカル、コーラス、楽器などの音源に位置情報をつけて球状の空間に配置することが可能。

 また、コンテンツの再生時には、アーティストと同じ空間にいるかのような、音に包まれる体験を楽しむことができる。サービス開始時点では、Deezer、nugs.net、TIDALは各ストリーミングサービスの対応アプリをインストールしたAndroidまたはiOSのスマホとすべてのメーカーのヘッドホンを組み合わせた際に、また、Amazon Music HDは対応スピーカーであるEcho Studioで再生可能となる予定。

 ソニーは、各ストリーミングサービスのほか、音楽レーベル(ソニー・ミュージックエンタテインメント、ユニバーサルミュージックグループ、ワーナーミュージック・グループ)や、ライブ・ネーション・エンタテインメントなどと連携し、対応コンテンツの制作から配信、再生に至るまでの技術提供を通じて、開かれたエコシステムの形成を進めている。

 また、ヨーロッパの応用研究機構に属しているフラウンホーファー IISと共同で、360 Reality Audioミュージックフォーマットの規格書を提供。この音楽体験をクリエイターやアーティスト、音楽ファンに向けて広く提案し、新しいエンタテインメントの創出を目指していく。